2021年第4回定例会 反対討論(近藤好枝)

私は日本共産党前橋市議団を代表して議案第112号令和3年度前橋市一般会計補正予算、議案第124号前橋市福祉医療の支給に関する条例の改正について及び議案第144号工事請負契約締結の議決事項の変更について(前橋市新設道の駅建築工事)以上3議案の反対討論を行います。

最初に議案第112号令和3年度前橋市一般会計補正予算についてです。

その1つは総合運動公園整備事業の繰越明許費1600万円です。具体的な内容は第2野球場の側溝工事予算です。

これまで25.8ヘクタールであった前橋総合運動公園の東側の農地14.6ヘクタールの買収が完了し、700台の駐車場が完成し、今、4面の野球グラウンドと防災機能を持つ多目的広場を含めた公園施設を増設をめざす事業計画に基づく工事予算です。

既に同公園内にはナイター設備がある1万3,000人の収容能力の市民球場がリニューアルオープンしております。大規模な大会を誘致するための拡張と説明されてきましたが、市内にある敷島公園野球場などの県有施設や利根川河川敷の野球場を利用すれば開催は可能であり、運動公園に新たな野球場を4面も整備する緊急性があるとは思えません。

総事業費は土地の買収費用も含めて約36億円と見込まれており、国の補助金を受けても20億円前後の市財政の投入を余儀なくされる大規模拡張事業です。現在でも指定管理者のまちづくり公社は運動公園のランニングコストとして年間約2億円支出しており、拡張事業が竣工すれば管理費がさらにふえることとなります。

運動公園の北東側の駐車場は完成していますが、日常的にはほとんど埋まっていない状況が続いています。さらに、今議会においても、我が党は、老朽化し市民の使い勝手が悪い市内各所の公園の健康器具や遊具やベンチなどの補修やリニューアルを優先すべきと主張するとともに、大規模大会誘致は、本市よりも交通も宿泊施設もはるかに利便性が高く、施設整備も進んでいる首都圏自治体や交通利便性が優れている高崎市と競争すること自体に無理があると考えております。

地方創生でも人口減少社会の到来を見据えて公共施設の選択と集中が必要があると指摘されているのに、身の丈に合わない大規模なスポーツ施設整備に過大な財政投資を続けることを認めることはできません。

2つ目は、荻窪公園整備事業の繰越明許費6000万円です。具体的な内容は県道南側の多目的広場6㌶の芝生とトイレの整備費です。本市の大規模公園は、荻窪公園のほかに前橋公園、大室公園、敷島公園などもあり、さらに公園機能も果たす県内最大規模7ヘクタールの新道の駅も整備されています。地域の街区公園、近隣地区公園など合わせると426カ所あり、公園の面積は295ヘクタールにもなり一人当たりの面積は全国平均を超えています。 

 今後一層高齢化が進む本市においては、郊外型の大規模公園整備を抑制し、歩いていける近隣公園のバリアフリー化や遊具の更新、樹木の適正管理などを優先すべきです。

3つ目は新設道の駅アクセス道路の整備費の繰越明許費1200万円を認めることはできません。その理由は議案144号で述べます。

次に、議案第124号前橋市福祉医療の支給に関する条例の改正についてです。

改正内容は、現在、福祉医療費の支給対象者である重度心身障害者及び高齢重度障害者について特別障害者手当に準じた所得制限を導入するための改正であります。

具体例としては、夫婦2人世帯で年収860万円以上の方が対象となり、本市では福祉医療対象者7100人の内280人が該当するとのことであります。

しかし、そもそもこの福祉医療制度は、群馬県が子どもや重度心身障碍者、母子家庭などの経済的負担を軽減し、安心して必要な医療が受けられるようにするために、昭和48年から県レベルの制度として実施されてきた優れた福祉制度です。

今、政府の自助努力を強調する新自由主義の下で、社会保障制度に応能応益負担という考え方が次々と導入されていますが地方自治体が国の悪政に追随すべきではありません。財政の縮減というならば不要不急の大規模開発などを見直すべきであり、重度障害者の医療支援制度に所得制限を導入することは断じて認められません。

議案第144号工事請負契約締結の議決事項の変更について(前橋市新設道の駅建築工事)についてです。

これは今年6月に市が作成した防災ハザードマップで集中豪雨があった場合に,新道の駅の敷地が最大3メートル近く浸水する恐れがあるために、電気設備など最低限必要な施設の基礎工事個所の変更工事を行うための経費722万7千円を増額する議案です。

わが党は、これまでにも新設道の駅の整備規模7㌶が過大という立場から繰り返し見直しを求めてきました。また用地買収が強行され、造成工事や施設建設が始まってからも、隣接する細か沢川などの氾濫の危険があり、洪水対策が必要と繰り返し求めてきた結果実施される変更工事であり、一定の評価はするものです。

しかし、第1に施設規模が過大であり、交通量から判断した適正規模である2ヘクタール程度に縮小見直しすべきというわが党の要望に一切耳を傾けない市当局の姿勢を認めることはできません。適切な事業規模に見直すべきです。

本日のわが党議員の質問でも述べましたが、近隣の吉岡町に現在でも大規模な商業施設があり、これに加えてジョイフル本田などが複数の大規模な商業施設の出店に向けて約15㌶の用地造成を開始しています。

道の駅は、上武道路を利用する観光客などは土日を中心に利用することが予想されますが、平日は前橋市民がリピーターとして足を運ばなければ事業運営は成功しません。他の商業施設が乱立する下で、安定的な経営を維持することは容易ではありません。

第2は、道の駅整備の最大の目的は、本市の農業振興に貢献することです。ところが、農畜産物直売所の生産者の事前説明会の参加者は189名であり、高齢化が進行し農業後継者の確保が難しいなかで、市内の既設3カ所の道の駅への出店者とも重なり農畜産物を安定的に十分確保できない状況です。

指定管理者であるロードステーション前橋上武は農畜産物が確保できなければ、前橋市以外の県内生産者の農畜産物も確保して販売する計画と伺っております。

また、新道の駅ならではの魅力ある新たな農畜産物の開発研究もおこなわれていないことも大きな問題です。これでは、前橋市の農業振興には貢献できません。

第3は、既設の3カ所の道の駅の運営に大きなマイナス影響をあたえ、経営が成り立たなくする危険性があることです。現在道の駅に出荷している生産者は、多くの方が高齢化していますが、長年本市の農業振興に貢献してきた貴重な方々です。 このまま来年の12月に新たな道の駅がオープンすれば、誘客と売り上げ競争となり、宣伝力の弱い既設の道の駅の売り上げが激減し、施設運営も困難になるところも出るのではないでしょうか。多くの出荷農家の皆さんが心配されています。

最後に、本市の新設道の駅は過去の教訓を学んでいないことです。過去に240億円かけて取得したローズタウンはいまだに約11ヘクタール余りが売れ残り、市民の負の遺産となっています。新設道の駅も100億円かけて整備し、経営が悪化すれば本市財政を圧迫しかねないまさに負の遺産になりかねないと危惧していますので、施設規模の見直しを改めて求めるものです。以上の立場から本義案には反対です。

以上申し述べまして3議案の反対討論といたします。