2021年9月第3回定例会総括質問(近藤好枝)

1,新型コロナウイルス感染症から市民の命と暮らしを守る施策の拡充について

 最初に、新型コロナウイルス感染症から市民の命と暮らしを守る施策の拡充についてお伺いします。新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置は解除されましたが、現在警戒度4であり、引き続き感染拡大は予断を許さない状況です。最初に、新型コロナウイルスワクチン接種に当たっての安全な体制づくりです。今各地でワクチンを同じ会場で続けて2回打ってしまったとか、生理食塩水を打ってしまったなどの事故が起きています。徹底した安全対策が求められています。同時に、接種後の副反応についても十分な周知を行って実施すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。以下、質問席にてお伺いいたします。

【健康部長(膽熊桂二)】 新型コロナウイルスワクチン接種の安全な体制づくりといたしましては、本市が設置する集団接種会場に関しては、ワクチン接種の一連の流れを前橋市医師会と協議しながら、マニュアルを整備し、さらには現場訓練も実施して、しっかりと準備を行った上で接種を開始したところでございます。日々の接種を実施する中でも、振り返りやチェック体制の見直しを行い、誤り接種が生じないよう努めているところでございます。また、各病院及び診療所で進められている個別接種に関しても、前橋市医師会と新型コロナウイルスワクチン接種に関するワーキングを毎週開催しており、必要な情報交換と課題解決に向けた協議を定期的に重ねております。なお、副反応に関する情報につきましては、本市における副反応疑い報告の受付件数と主な事例を市ホームページで一覧にまとめてお知らせしており、また副反応に関する問合せを受けたときには、副反応専用コールセンターを案内して必要な情報提供を随時行っております。

ぜひ十分な安全体制をしいていただきたいと思います。
 次に、ワクチン接種の迅速でスムーズな取組についてお伺いいたします。本市のワクチンの接種は、65歳以上の約8割の方が予約を行い、5月26日から接種が順次実施されています。2回目の予約ができなかった方々には、改めてはがきで案内するとのことです。今後の取組については、64歳以下から12歳まで、基礎疾患のある人と高齢者施設等従事者を最優先して、6月28日から接種券を全対象者に一斉送付して、20万人の方々の手元に届くのはおおむね2週間かかる予定とのことです。さらに、県の県央ワクチン接種センターは、6月17日から高崎市のGメッセ群馬で受付が開始されました。最初にエッセンシャルワーカーを優先し、事業所から名簿を提出して、接種券がなくても本人確認できるので、実施できるとのことです。本市の取組と県の県央ワクチン接種センターのすみ分けについて、市民に混乱のないように、二重予約にならないようにすべきですが、どのように取り組むのかお伺いいたします。

【健康部長(膽熊桂二)】 県央ワクチン接種センターと本市の接種体制とのすみ分けにつきましては、県央ワクチン接種センターでは市の接種体制を補完するものとして枠組みが設けられており、6月17日、本日の接種開始以降、大規模な接種を行える体制を徐々に確保しつつ、エッセンシャルワーカーや一般の方を広く対象に含めた接種が進められることとなっております。本市といたしましても、本市のワクチン接種の予約状況を踏まえながら、県央ワクチン接種センターでの接種を希望する人には必要な情報提供を行うなど、県及び市のそれぞれで接種を進められる体制を整備し、市全体のワクチン接種率の向上を図ってまいりたいと考えております。

 さらに、学生、留学生など、外国人への接種の取組についてですが、学生の中には前橋市に住んでいても住民票の登録は実家で、本市にはない方もいらっしゃいます。その対応も求められています。さらに、本市の約7,000人の外国人及び留学生に対しては、言語のハードルもあり、特別の手だてが必要と考えますが、それぞれどのように取り組むのかお伺いいたします。

【健康部長(膽熊桂二)】 学生等へのワクチン接種の働きかけにつきましては、例えば一人暮らしの学生は住所地外においても特例的にワクチン接種ができるという制度があることを知っていただくことが重要です。このような具体的な情報を含めて、接種に関する情報発信を市ホームページのほか、ツイッターやフェイスブックなどで丁寧に行っていくとともに、大学や専門学校の事務局等と連携し、在籍校から学生への情報提供に協力していただくなどして、接種に関する情報が確実に届くよう努めてまいります。また、留学生に対しても、接種支援として接種に関するチラシや予診票の多言語化に取り組むことはもちろん、前橋市国際交流協会のほか、大学や専門学校等との関係機関を通じてきめ細かな情報提供を的確に行ってまいります。

一般の受付がGメッセ群馬で開始された一方で、市民に接種券がまだ届かないというタイムラグが生じることもあります。事前申請で発行するという答弁もありましたが、時事刻々と接種情報の変化があります。適時改善して、希望する方々が安全、迅速にワクチンの接種ができるように改めて要望しておきます。よろしくお願いいたします。
 次に、PCR検査の大規模な拡大についてお伺いします。今イギリス型変異株、アルファ株が感染の主流に置き換わり、従来の1.5倍の感染リスクがあると言われ、さらにこれから感染拡大が懸念されるインド株、デルタ株は1.8倍の感染力があると指摘されています。ワクチンの接種もまだまだ遅れており、国民の6割から7割がワクチンを接種することによって集団免疫ができる可能性があるとされていますが、新型コロナウイルスはまだ未解明な部分が多く、変異株のさらなる出現などにより新たな感染拡大も専門家から指摘されています。したがって、感染拡大を抑え、収束させるためには、手洗い、消毒、ソーシャルディスタンスなど、従来の感染防止策の徹底を継続することを前提に、PCR検査を大規模に実施して無症状者を捉え、保護し、治療することを地道に繰り返すことです。本市は、6月に高齢者施設及び障害者施設の従事者5,000人を対象に、簡易抗原検査キットによるスクリーニング検査を希望する施設に実施する方針です。これは、従来よりも前進ですが、PCR検査よりも精度が落ち、無症状者の中でも陽性者を見落とす可能性もあります。何よりも、専門家が述べているように、精度の高いPCR検査を大規模に実施することによって無症状者をしっかりと捉えることが感染を封じ込める大きな鍵であることは間違いありません。そのためには、福祉施設や保育施設、学校など、社会的な検査を大規模に実施すべきです。その経費は、全額国が負担するように強力に求めるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

【健康部長(膽熊桂二)】 本市における検査の拡充につきまして、国のまん延防止等重点措置区域指定に伴い、現在高齢者施設、障害者施設の従事者を対象に、抗原検査キットによるスクリーニング検査を実施しております。また、高齢者、障害者施設の従事者、入居者で症状のある方を対象とする国の抗原簡易キットの配布事業も近日中に予定されており、当該施設における検査のさらなる拡充が図られます。本市におきましても、そういった状況を注視しながら、感染者対応である積極的疫学調査に基づく検査対象者の幅広い選定により、今後も感染拡大防止に努めていくとともに、感染の可能性などを見極めることで効率的かつ効果的な検査体制を継続していきたいと考えております。

 ワクチン接種が進みつつある今こそ、新型コロナウイルス感染拡大を抑え、封じ込める最も大事な時期です。無症状者を捉える基本的方針が本市はいまだに明確ではありません。前橋市医師会の協力ももちろんですが、今この時期の検査の強化、拡大を強く求めておきます。
 次に、保育士、学童保育指導員への支援についてです。昨年からの新型コロナウイルス感染症の拡大の中で、保育所等は三密が避けられない職場であり、保育士、学童指導員は新型コロナウイルス感染のリスクと闘っているのが現状です。今日では、イギリス株の拡大により子供たちへの感染もより広がる危険性もあります。このように保育現場では、衛生対策を徹底しながら、精神的にも肉体的にも日々緊張の連続の中で仕事に専念されています。この間国は、医療従事者や高齢者施設従事者には慰労金を支給いたしました。同時に、こうした方々と同じように保育士などへ市独自でも慰労金を支給してほしいと関係団体から強く要望されています。さらに、ワクチンの接種の早期実施も求めています。見解をお伺いいたします。

【福祉部長(竹渕亨)】 今までもお答えしておりますが、今般のコロナ禍においては様々な職種の方が市民生活と経済活動を支えるために頑張っていただいており、特定の職種にだけ慰労金を支給するということは慎重に扱うべきと考えております。また、保育士などへのワクチン接種につきましては、保育関係団体からの要望に応えるため、市の残余ワクチン接種の枠組みの中で既に開始しており、さらに県の県央ワクチン接種センターでの職種接種についても各施設に周知し、早期のワクチン接種実現に向けて取り組んでおるところでございます。

【15番(近藤好枝議員)】 本市は、昨年の緊急事態宣言下で学校の休校を要請し、保育園や学童保育所も子供たちを受け入れる決断をいたしました。施設運営に対しての助成金もありました。しかし、実際に奔走した保育士や学童保育指導員に支援はなく、いまだに感染の不安と向き合いながら闘っているのです。既に慰労金を支給している伊勢崎市、沼田市、桐生市などと比べても、あまりにも配慮が足りない、冷たいと言わざるを得ません。ぜひ決断していただきたいと思います。
 次に、学生、留学生への支援についてです。今コロナ禍で経済的に打撃を受けている学生や留学生への食料支援の活動が様々な団体で行われています。私たち日本共産党も、民青同盟主催の食料支援に協力しています。先日、下小出町地域の一画をお借りして実施した支援活動では、群馬大学の学生がいらっしゃって、アルバイトも減り、生活費も稼げないため、奨学金の額を増やしたが、それでも生活が大変、1日1食でしのぐしかなかった、親も収入が激減してとても頼れない、お米や野菜をこんなにたくさん支援してもらって助かると感謝されました。群馬大学では、6月8日に生活に困窮している学生を対象に、学食券5,000円分を配付することが発表されました。このような支援は、本来国や県、本市など行政が率先して行うべきです。本市の自立相談支援センターで実施している困窮している学生や留学生へのフードバンクでの支援をさらに強化して制度の周知を図るべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

【福祉部長(竹渕亨)】 留学生に対する支援状況についてでございます。昨年度は、市内にある外国人専門学校3校の生徒に対して、フードバンクまえばしから合計で300人分の食料支援を行いました。また、日本人学生に対してもフードバンクの利用申請があれば随時食料の提供を行っているところでございます。
 次に、まえばしフードバンク事業の支援体制強化に向けた考え方についてですが、現状においても市ホームページやSNSの活用を行うとともに、市の広報紙等で周知を行っていることから、引き続きの情報発信に努めるとともに、様々な事象によって生活に困窮されている方を幅広く支援することができるよう、食品の供給体制の充実に向けたフードドライブの取組を推進してまいりたいと考えております。

 大学生や専門学生、留学生など、本市に住み、入学して将来の夢を持ちながらも、コロナ禍で中退するかどうかの選択をせざるを得ないなど、苦しい思いをしている方々にしっかりと寄り添うべきです。まん延防止等重点措置などによりアルバイト先がないなど困窮している実態は、私たちの予想を超えています。この認識を持ち、直ちに十分な支援をすべきです。同時に、特例の福祉資金などあらゆる制度の適用ができるように支えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、小中、市立高校のトイレへの生理用品の設置についてです。新型コロナウイルスの影響で生理用品を十分手に入れることができない問題がクローズアップされています。本市も男女共同参画センターで1,000セットを準備し、各支所、市民サービスセンターなどで希望する方に配付しています。さらに、学校のトイレに常備する取組も広がり、東京都では9月から全ての都立高校のトイレの洗い場などに常備することになりました。高校だけでなく、全ての公立小中学校のトイレに常備することを決断している自治体も拡大しています。本市も小中、市立高校で従来実施している保健室での配置だけでなく、トイレの個室にも設置、常備し、安心して利用できるように取り組むべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

【教育次長(藤井一幸)】 現在の学校における状況でございますが、生理用品が必要となった児童生徒につきましては、保健室において当該用品を配付しております。養護教諭等が直接対面により手渡しし、児童生徒の様子を見ることにより、その児童生徒の体調や家庭環境等も察知ができることから、直接手渡しすることが大切であると認識しております。教育委員会といたしましては、学校のトイレなどにチラシ等を貼り、保健室にて生理用品を配付している旨を今まで以上に広く周知し、啓発を図っていくとともに、児童生徒が安心して、学校生活を送れるよう努めてまいりたいと考えております。

 保健室で対応できるメリットも大事ですが、対面を求めない子供もおり、2通りの方法で選択肢を増やして支援することが大事だと考えますので、さらなる改善を求めておきます。よろしくお願いいたします。
 次に、国民健康保険の事業主の傷病手当適用についてお伺いします。厚生労働省は、昨年の新型コロナウイルスの経済的影響によって国民健康保険加入者の中で前年比で3割以上の収入減収が見込まれる世帯を対象に減免制度を適用し、今年度も3割以上の減収が見込まれる加入者を対象に、申請により減免することになりました。また、国保加入者が新型コロナウイルスに感染し、休業した場合に傷病手当金が支払われる改正も行っています。本市で昨年度対象になったのは3件、支給額は13万7,839円とのことです。一方、傷病手当金に関しては、国保加入者でも個人事業主やフリーランスなどの場合は適用されていません。全国では自治体独自の条例改正を実施しています。直近では、和歌山市が感染した場合に休みやすい環境を整備することが感染防止の観点から重要である、事業所得がある被保険者に対しても適用すると述べ、実施の方針を示しています。本市も支給すべきです。見解を伺います。

【健康部長(膽熊桂二)】 国民健康保険制度では、様々な就業形態の者が加入していることを踏まえ、傷病手当金については条例を制定して支給することができる、いわゆる任意給付とされており、保険財政上余裕がある場合に給付を行うことができるものとされております。新型コロナウイルス感染症の感染防止の観点から、感染した被用者または感染が疑われる被用者に対し、国の基準に基づき傷病手当金を支給する場合には、特例的に国が財政支援を実施しておりますが、基準を超える支給につきましては市の国保財政からの持ち出しとなることから、今年度につきましても国の基準どおりの運用を行ってまいりたいと考えております。

 本来は国が実施するべきですが、新型コロナウイルスに感染し、療養することによって事業継続できない、PCR検査も受けたくない、こういう個人事業主が安心して療養できるように、必要となる予算額も僅かでありますので、本市独自でも実施するよう再度求めております。

2,東京オリンピック・パラリンピック中止の考えについて

東京オリンピック・パラリンピック中止の考えについて伺います。東京オリンピック開催まであと36日と迫りました。本市は、南スーダン選手団を一昨年から受入れ支援してきたことは大変評価するものであり、五輪に出場してほしいという思いは私自身も同じです。しかし、市民の間からも新型コロナウイルスの感染爆発を起こしかねない大会は今からでも中止すべきとの声が上がっています。世論調査でも中止を求める声が上がっています。五輪を開催すれば、全世界から数万人規模の選手、関係者を来日させ、変異株の持込みによる感染拡大や五輪への医師、看護師の派遣、特別な病床の確保が求められるなど、逼迫している医療体制をさらに危機に追いやることになります。新型コロナウイルス封じ込めと命を守る医療への多大な負荷となることは間違いありません。新型コロナウイルス対策と五輪開催が両立できないことは、今や明らかであると考えます。国民の命を最優先する立場から日本政府が中止の決断をすれば、IOC、国際オリンピック委員会がそれを覆すこともできません。専門家からも感染爆発により医療の逼迫を起こすと指摘され、市民の命を守ることを最優先するためにも、政府及びJOCに中止の決断を求めるべきと考えますが、答弁を求めます。

【文化スポーツ観光部長(平石秀樹)】 東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催の可否についてでございます。毎日様々な報道が流れておりますが、新型コロナウイルス感染症のリスクや安全確保の観点から、通常開催は非常に厳しい状況になっていると認識しております。大会の開催可否につきましては、国際オリンピック委員会や日本政府、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会などをはじめとする関係機関で最終判断することになっておりますので、本市としては今後の動向を注視してまいりたいと考えております。

 本市の新型コロナウイルスの患者、陽性者の確認は、昨年の6月までは4人でした。1年経過した6月16日までで、既に1,304人と爆発的に増えています。不幸にしてお亡くなりになった方は22人で、県内で一番多いという深刻な現状です。このような背景があるからこそ、市民の不安が広がっているのです。五輪開催に対して多くの市民の世論、不安を受け止めていただきたいと思います。本市で再び感染爆発が起これば、医療機関の逼迫は火を見るよりも明らかであり、市民の命を最優先に考えるべきです。ぜひともこうした角度からの検討をよろしくお願いいたします。
 この項の最後に要望させていただきますが、コロナ禍から市民の命、暮らしを守るために市独自の施策を拡充するとともに、国、県に対して中小事業者への持続化給付金や家賃支援金の再支給や特別定額給付金の2度目の実施などを要請していただくよう強く要望させていただきます。よろしくお願いいたします。

3,豚熱発生による殺処分豚の埋却地周辺の環境保全と住民への支援について

 次に、豚熱発生による殺処分豚の埋却地周辺の環境保全と住民への支援について伺います。最初に、環境保全です。本市において4月2日に発生した豚熱により、該当する飼育豚1万207頭を埋却処分しました。豚熱は、本市の畜産業にとって重大な危機であり、養豚業者への支援が引き続き十分に実施されるべきと考えます。一方で、今回殺処分の対象頭数が大規模であったなどの理由から焼却処分できずに、全頭が市内の1か所に埋却されました。伝染病であることから迅速な処置が必要であるとはいえ、当該の地域住民は寝耳に水で、なぜ突然工事が始まって、何が何だか分からないうちにどんどん埋められて、環境や災害など、地域に住む住民から様々な不安が寄せられています。その1つは、地域の地下水の安全対策です。防疫措置で徹底した消毒を行って、豚をフレコンバッグに詰めて、長方形に採掘した横20メートル、深さ約4メートルの穴に3列で埋め、大量に消毒して、さらに大量の石灰をまき、その上に盛土してまた石灰を大量にまきました。この周辺には、井戸水を飲料水に使っているお宅や家畜に与えている家、また住宅団地の飲料水にも使われています。地下水の監視を5年と限定せず、安全性が担保されるまで10年、20年と長期に実施すべきです。2つは、悪臭と石灰の飛散対策です。悪臭の発生を例えるならば、群馬化成産業周辺の独特の臭いと共通している死んだ家畜の臭いが、とりわけ風のないときに漂っています。夏に向けてさらに悪化していくことは明らかです。しかし、臭気対策が全く実施されていません。ビニールハウスなどで覆い、脱臭装置をつけるなどの具体的な対策をすべきです。石灰の飛散で、黄砂のように細かいちりで、家の窓や車が真っ白になるほどです。対策すべきです。3つは、当該地区は土砂災害警戒区域のすぐ東側です。一昨年この地域では、1時間の雨量が125ミリという豪雨により河川の氾濫が起きたところでもあります。濁流が田畑に流れ込み、大量の土砂が積み上がりました。こうした豪雨災害が再び起きる危険性があります。とりわけ埋却地自体が急傾斜地でもあり、土砂が大量に流される危険性もあります。南側に擁壁を造るなど災害対策をすべきです。環境保全の対策について、それぞれ答弁を求めます。

【農政部長(田部井誠)】 豚熱発生による殺処分豚の埋却地周辺の環境保全についてでございますが、今回の防疫措置は県が実施者として行っており、埋却地周辺の環境保全対策につきましても県が実施しているところでございます。地下水への影響調査につきましては、県が実施する調査に協力する形で進め、地元調整や試料採取で協力するとともに、市単独の調査も環境部と連携して行っております。5年後の経過につきましては、状況を勘案し、県との協議について検討してまいります。また、臭いや消石灰の飛散防止のための装置の設置などにつきましては、現在の状況等をよく確認した上で、どのようなものが効果があるか検討してまいります。また、土砂流出対策につきましては、現時点で県が適切な雨水対策工事を行い、土砂流出防止を図っていると認識しておりますが、こうした懸念があることについて県に伝達してまいりたいと考えております。

 県との協議、検討する、こういう答弁ばかりで、住民へ直接責任を負う本市の姿勢が見られません。住民への補償についてお伺いします。さらには、埋却地のすぐ北には人家があります。先祖から住んでいる土地の隣接地が一瞬にして豚の埋却地にさま変わりして、強烈な臭い、強風時には石灰が飛散して車の窓も真っ白になるなど、深刻な実害もあります。精神的にも肉体的にも大変疲弊しています。追い詰められた状況です。さらに、300メートルほど離れた北側のお宅では、子供さんのアレルギー症状がひどくなったなど、実害を訴えられています。それぞれの実情に応じてしっかりと補償すべきと考えますが、答弁を求めます。

【農政部長(田部井誠)】 殺処分豚の埋却地周辺住民への補償についてでございますが、埋却地の選定及び埋却作業の進行管理、埋却後の住民対応については、現時点まで県が適切に対応していることなども踏まえ、補償につきましても県の判断や対応を現時点では見守っていきたいと考えております。

 市長にお伺いしたいのですが、現時点では住民が納得いく答弁はありませんでした。家畜伝染病予防法に基づいて、発生農家への補償と防疫措置などに対しては国の財政支援があります。また、豚熱発生を防止するための野生イノシシ対策や捕獲などに5月臨時会で1億円の予算が計上されました。一方、埋却地周辺の環境保全対策は、地下水監視以外には現時点でありません。住民への補償などの支援もありません。発生農家だけではなく、このような問題も含めて財政支援すべきです。豚熱の発生は、既に全国で68例あり、本市の養豚業者にとって今後もいつ発生するか分かりません。本市の養豚業を守るためにも、現時点での対策及び補償をしなければ養豚農家は安心して経営もできません。市長自身が当事者意識を持って、困難を抱えている住民の立場に立っていくべきではないでしょうか。もちろん市長だけでなく、県、国へ支援を強力に要請すべきと考えますが、答弁を求めます。

【市長(山本龍)】 防疫主体は県でございますので、今農政部長から答弁があったように、粛々と適正に防疫所掌に基づいて取り組んでいただいていると思っております。今まさにお話しになったように、有害鳥獣などの駆除体制とか、本市としてやるべきこともきちんと並行して進めていると考えております。さはさりながら、私自身も当該の埋設処分場を見学させていただきました。近隣にお暮らしになっている方々のご様子も拝見しておりますので、私どもとしてやるべきことをやることとして取り組んでまいりたいと思っております。まずは、主体である群馬県の補完をしながら進んでいきたいと思っております。

191【15番(近藤好枝議員)】 あらゆる手だてを講じて対策と補償を行うようにすべきです。市長の英断を強く求めて、私の質問を終わります。