22年第1回定例会に意見書5案を提出

2022年第1回定例会で、意見書案5案を提出しました。採択を目指して全力を尽くします。

①消費税インボイス制度の実施中止を求める意見書(案)
②国土交通省の建設工事受注動態統計不正問題の徹底究明を求める意見書(案)
③新自由主義的政策の抜本転換を求める意見書(案)
④核兵器禁止条約に署名し批准することを求める意見書(案)
⑤沖縄県における米軍普天間飛行場の無条件返還及び辺野古新基地建設の即時中止を求める意見書(案)


消費税インボイス制度の実施中止を求める意見書(案)

政府は、2019年10月の消費税率10%への引き上げに合わせ、2023年10月からインボイス制度(適格請求書等保存方式)を実施しようとしている。

消費税の仕入れ税額控除の要件として、税務署から付番された登録番号が記載されたインボイスがなければ控除が認められなくなる。

年間課税売上高が1,000万円以下で消費税の納税が免除されていた免税事業者は、課税業者となり新な消費税負担を強いられるか、インボイスを発行できずに取引から排除されるか、厳しい選択を迫られることになる。

しかし、コロナ禍で中小企業や自営業者は、時短営業や営業自粛を余儀なくされ、経営危機は深刻さを増しており、インボイス制度に対応できる状況に無いのが現状である。

商店、町工場などの自営業者、小規模農家、個人タクシー運転手、大工の一人親方、フリーランス、シルバー人材センターの会員など広範な人々に更なる課税強化と消費税増税による負担を迫ることは、事業継続を困難にし、地域経済の更なる疲弊を招きかねない。

この間、日本商工会議所、全国中小企業団体中央会、日本税理士会連合会をはじめ様々な団体や個人からも制度の廃止や実施延期を求める声が上がっている。

よって、国は、2023年10月からの消費税インボイス制度の実施を中止するよう強く求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


国土交通省の建設工事受注動態統計不正問題の徹底究明を求める意見書(案)

経済政策をつくる上での基本中の基本である国内総生産(GDP)のデータとなる国土交通省の建設工事受注動態統計は、国の統計の中でも最も重要な基幹統計である。

同省の建設工事受注統計の不正問題は、国民の信頼を損ねただけでなく国際的信用まで失墜させた深刻な問題である。政府は2018年の厚生労働省所管の「毎月勤労統計」不正問題を受け、2019年12月に統計の誤りは速やかに改善し、直ちに公表することを求める報告書をまとめたにもかかわらず、その反省は生かされなかった。

  統計不正問題を検証する第3者委員会は、同調査が開始される2000年以前から不正が行われていた可能性を指摘している。また、総務省が毎月勤労統計の不正事案を受けて、2019年に各府省に基幹統計の点検作業を依頼した際には担当係長が統計不正処理を把握しながら、直属の上司の指示で同省に報告しなかったなど内部で不正に気付いていたことなども明らかになった。

 しかし、報告書は書き換えと二重計上が2013年以降、第2次安倍政権の時期になぜ行われたのか、首相官邸の関与はなかったのかなどという問題や、二重計上によってGDPがなぜ水増しされたのかなど統計法違反でありながら、統計不正の法的評価や責任を明らかにしていない。そのうえ、第3者委員会が行ったヒアリング資料の公開も行われていないなど、徹底した原因究明とは程遠い内容となっていることは重大である。このままでは、再発防止もできない。

 よって、国に対し国交省の建設受注動態統計不正問題の真相を解明し、徹底究明を求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


新自由主義的政策の抜本転換を求める意見書(案)

岸田首相は、「新自由主義の弊害をなくすために新しい資本主義への転換をめざす」と強調している。ところが首相は、財界の要求によって歴代政権が進めてきた労働法制の規制緩和や、自己責任を強調した社会保障の削減路線などの新自由主義的な政策を改めようとしていない。

大企業は利益を上げ続けているが、巨額の内部留保が積み上がり日本経済に還流していない。このゆがみは、政府によるアベノミクスでいっそうひどくなり、2012年から2020年にかけて資本金10億円以上の大企業の内部留保は130兆円増えて466兆円となった。その一方で、労働者の実質賃金は年収で22万円も減収している。

このように人件費を削減して目先の利益増をめざす新自由主義的経営が横行した結果、いま、内部留保と株主配当だけは増えているが、賃上げが抑制された労働者や国民の生活はいっそう悪化して格差と貧困が拡大し続けている。

さらに、世界経済における日本の地位も著しく低下しており、G7(主要7カ国)などと比較しても日本だけが「経済成長できない国」に陥っている。

よって国は、国民の暮らしを守り日本経済を活性化するために下記政策を速やかに実現し、新自由主義的政策の抜本的転換を求めるものである。

  1. 賃上げ額や国内設備投資額を控除しつつ、大企業への内部留保課税を制度化する。
  2. 社会保険料の負担軽減など中小企業・中堅企業への支援を強めながら、全国一律に最低賃金を1500円に引き上げる。
  3. サービス残業などの不払い労働を根絶し、働くルールを確立する。
  4. 全労働者の約4割に及ぶ非正規労働者の正規化を促進する。
  5. 男女賃金格差を解消し、同一労働・同一賃金を推進する。
  6. 自助努力を強調した医療、介護、年金などの社会保障削減路線を中止する。
  7. 富裕層と大企業に応分の税負担を求め、消費税を5%に減税する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


核兵器禁止条約に署名し批准することを求める意見書(案)

 2017年の国連総会において核兵器禁止条約が122か国の賛成で採択され2020年10月に条約批准が50か国に達し、昨年1月に発効された。これにより、核兵器は歴史上初めて国際法で違法なものと規定された。
  すでに世界で86か国が署名し、59か国(2021年12月24日現在)が批准しており、今後も増えていくことが予想される。今年3月には同条約の第1回締約国会議がウィーンで開催される予定である。
  国連安全保障常任理事国の中国、フランス、ロシア、英国、米国の5か国は同条約を認めていないが、これまでも非人道的兵器については国連憲章やジュネーブ条約、生物兵器禁止条約、化学兵器禁止条約、対人地雷禁止条約などが各国の行動を縛ってきた。今後も、核兵器禁止条約発効の効力が時間の経過とともに増していくことになる。
  世界は今、コロナ禍という地球規模の大災害に直面している。ウイルスや気候変動など、国境を越えて被害を及ぼす危機に対しては、全ての国々が協力し合うことこそが真の安全保障である。一方、核兵器の製造・維持に膨大な資金が費やされているが、兵器で他国を威嚇する手法は、もはや時代遅れである。
  被爆地広島出身の岸田首相は、「核兵器のない世界を目指す」と言いながら、核抑止論に固執し、核兵器禁止条約を拒否する態度をとっている。広島、長崎に原爆の投下を受けた唯一の被爆国である日本は、 核兵器の非人道性を世界で最も理解している国である。その惨状を世界に伝える歴史的責任がある。

よって、国は日本国憲法に掲げる平和主義の理念に則って、 核兵器禁止条約に署名し批准するよう強く求める。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


沖縄県における米軍普天間飛行場の無条件返還及び辺野古新基地建設の即時中止を求める意見書(案)

 日米両政府が、1996年に米軍普天間飛行場の全面返還に合意してから25年が経過した。同合意は、普天間飛行場の代わりに新基地をつくることを全面返還の条件としているため、返還が未だに進まない原因となっている。

辺野古新基地の建設について沖縄県は、「今後、100年、200年も使われるであろう辺野古新基地ができることは、沖縄県に対し、過重な基地負担や基地負担の格差を固定化するものであり到底容認できるものではない」と述べている。

さらに2019年2月24日に投開票された「辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う沖縄県民投票」では、埋め立て「反対」は43万4,237票(投票総数の71.7%)であったことに対し、「賛成」は11万4,933票(投票総数の19%)であり、辺野古沖への新基地建設について明確な反対の民意が示された。

名護市辺野古沖は、同地の地盤が軟弱であり、海面下70mに及ぶ軟弱層の地盤改良を進めても、工事中や完成後にも崩れ落ちる危険性を専門家も指摘している。

地盤改良のための総工費は当初の2.7倍の9,300億円まで膨らんでいる。2018年に開始した地盤改良の埋め立て工事は、必要な土砂搬入量の8%にすぎない。技術的にも完成の目途が立たない基地建設を継続することは問題である。

政府は沖縄県民に十分な説明責任を果たさず、抗議する市民を強制的に排除してまで土砂搬入などの工事を強行しているが、国は県民投票で示された民意を尊重すべきである。

 よって、国は普天間飛行場の無条件返還を米国に求めるとともに、名護市辺野古沖における新基地建設は直ちに中止するよう求めるものである。

以上、地方自治法第99条により意見書を提出する。