【22年第2回定例会】近藤好枝議員の総括質問

2022年第2回定例会で、近藤好枝議員は①特別支援教育の拡充について、②学校給食について総括質問を行いました。

1、特別支援教育の拡充について

(1)特別支援の現状と課題

2007年4月から位置付けられた特別支援教育は「障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うもの」と述べられています。今、特別支援の学校や学級の在籍数がふえ続けていますが、その背景には、子どもにあった専門的な教育を受けさせたいという保護者らの切実な願いがあると考えます。こうした、保護者の願いや教育の現場での願いに応えるためにも少人数のクラスで一人一人の特性に合った手厚いケアが行われること、支援の拡充が必要です。

そこで、最初に現状について伺います。本市の特別支援学級は全学校で設置されていますが、在籍人数、クラス数の現状はどのようになっているのか、また特に増えているクラスは知的学級と自閉症・情緒学級です。一クラスの人数が多い7人・最大8人まで受け入れている状況、教員の担当する人数の変化についてもお聞きします。そのうえで本市の課題について伺います。

(2)教員・介助員の増員

答弁でありましたが、知的障害のクラスも情緒障害のクラスも増えて、185クラスあります。標準定員法でクラス編成にあたって、1学級の先生が最大8人まで、例えば小学校では小学1年生に入学したばかりの児童から2年生、3年生、4年生、5年生、6年生までの学年の違う子供たちを受け持つことになっています。障害の特性によってパニックになったり暴れたりする児童もおり、時として先生の体に傷ができることもあるということです。先生1人で8人を見ることは物理的に不可能です。せめて最大でも6人までにするというように、1クラスの人数を少なくして、専門家が相談に乗りながら、研修を十分保障し、一人一人の子供たちにより手厚いケアをすべきと考えます。

また本市独自で、特に重度の子供がいるクラスなどに補助的な役割を担う特別支援学級介助員を配置して、クラス運営の手助けをおこなっています。移動やトイレ、着替えの介助など補助しています。各学校から介助員の配置要望が強く出されています。

ひとり一人の子供たちの障害の特性に合った行き届いた教育を実施するためには、教員及び介助員の配置を抜本的に増員して、現場の声にこたえていくこと考えますがいかがですか。

●185クラスと増加している現状から教員と介助員の抜本的な増員は急務です。また、介助員さんは時給1000円月85時間、研修も年3回義務化していますが、学期ごとの雇用であり、夏休みは無給となるなど処遇の改善も必要であり求めておきます。

  • 通常学級への支援

通常学級に障害を持つ子どもも在籍しています。文科省の調査でも、一クラスに2人くらいはケアが必要と報告されています。こうした現状に対する支援策として、本市独自に介助員と同じ待遇で支援が必要な子どもに対して学習サポーターを配置しています。

さらに、通常の学級に在籍していて、集団での学習が困難な子どもに対して、特定の時間、教室とは別のほっとルームという場所において1対1で学習指導を行う、ほっとルームティ―チャーも配置しています。しかし、現場での要望は切実で、教室の移動やトイレに同伴する、授業中に飛び出すなど身の回りの支援が必要です。学習サポーターは今年度に向けて現場からは倍以上の要望が出されていたと伺っています。本人や周りの児童生徒の安全と学習の保障をするためにも学習サポーターの抜本的な増員が必要です。1クラス35人編成の子供たちの中で、特別な支援をするのは障害の状況や時と場合によって違いはありますが困難さを伴います。学級担任の先生が安心してクラス運営ができるように、研修も強化しながら、同時にほっとルームの増設も急務と考えますが見解を伺います。

●学習サポーターが全小中学校のクラスに1割にも満たない現状は直ちに改善すべきです。

  • 通級指導教室の拡充

通常学級に通っている子どもを対象にした個別の支援が必要な子どもに対する通級指導教室について伺います。言語、自閉症、情緒、難聴、LD及びADHDそれぞれの障害に応じた、通級指導教室がありますが対象となる子どもも増えているのに、本市の小学校46校、中学校21校のうち2割の学校にしか設置されていません。通級指導教室数が少なすぎるために、本来は支援すべき子どもは1000人を超えると推定されるのに半分以下の子どもしか受け入れられていません。しかも、他校まで通わなければならない子どもは親の送迎がなければ通うことができないために働いている親は、仕事を休んだり、時間休を取ってやりくりして通っている状況があります。本来は毎週通ってほしい児童でも月1回になってしまうこともあります。回数多く、早期に通級指導教室に通えば障害が克服できるのに、送迎手段が最大のネックになっているために思うような指導ができないことも問題となっています。また、授業は1時限から8時限まで組まれていますが、ひとり一人への指導内容が違うので1クラスの専門の先生が担当する子どもが21人では多すぎます。文科省は4年後の2026年度までに上限を13人にする方針ですが現状では担当する子どもが多すぎて十分な支援ができない問題もあると考えます。子ども達が日常通学しているすべての学校に通級指導教室を設置すれば、必要な時に必要な教育的指導ができ、親の負担もなくなります。また、先生を増員するために研修の強化や退職教員の再雇用などで専門家を確保することです。国・県に強力に要請し、本市の独自支援も行って全小中校に設置していくことが最も教育的な効果もあり、支援できる最良の方向であると考えますが見解を伺います。

●通級指導教室の設置があまりにも少なすぎて、支援が行き届かない現状を抜本的に改善すべきです。

結論

特別支援学級を受け持っている先生は「ひとりひとりの子どもに手厚い支援が行き届くことによって、子ども達は個々の特性だけではなく、集団になって仲よくなって力以上の成長ができて、素晴らしい力を発揮する。数々のドラマが生まれる」と、生き生きと語っていました。そのために、その子の発達の特性を把握して、その子が何をしたいのか、推理して急がせないで待つことが大事。そのためにもゆとりを持つことが大事です。ともおっしゃっていました。教員・介助員・学習サポーターなどの増員、全学校への通級指導教室の設置、そして研修の保障で適切な指導ができるように支援と改善をおこない教育条件を整えることが今こそ求められています。もっと予算を増やせば、もっと子どもの成長を支援できるのにという現場の声に応えていただきたいと思います。

そのために本市の教育予算を抜本的に増額すること、国・県への支援の拡充も強く求めていただきたいと思います。

2,学校給食について

  • 食材費高騰対策

食材費の高騰が大きな問題となっています。パンやうどんが前年に比べて4%程度値上がり、油は3月から4月にかけて10%玉ねぎは3倍に跳ね上がったとの報道もあります。本市では新年度予算で給食1食あたり30円の上乗せをする予算、総額1億4千万円を実施しました。今、周辺自治体や全国でも保護者負担を求めるのではなく、自治体の予算で食材費の値上げを自治体独自で予算化し、保護者負担を求めない手立てをとっています。その財源は国の臨時交付金で対応しています。子ども達からも教職員からも、食育としても可能な限り質の高い給食を求めています。現場の栄養士さんも苦労しています。小麦や野菜、肉などの値上げが更なる追い打ちをかけていますので、追加の財政支援をすべきと考えますが見解を。

●栄養士さんは献立を立てるのに苦労して、高い油は揚げ物ではなく炒め物にするなどの工夫をしています。本市は年間契約をしているから高騰する原材料費は限定的と考えているようですが、年間契約をして入る事業者は原材料費の高騰で苦しい経営をしています。納入業者にも事業が継続できるように実態を把握して、場合によっては契約変更も検討すべきです。食育としての豊かな給食が提供できるように、追加の財政支援を求めておきます。

  • 無料化の拡大

今議会で党市議団は国に対して給食費の無料化実施の意見書を提出しました。学校給食法第1条に目的の一つとして「食育の推進」が位置付けられております。まさに教育活動の一環です。日本国憲法第26条においては「義務教育は、これを無償とする」と定められていますので、無償化が本来の姿です。

義務教育費で負担が最も重い給食費が、いま家計を圧迫しています。とくに、物価高騰が子育て世代にとって大きな打撃となっています。この間も所得の低い世帯には就学援助制度で対応していますが、そこに限定することなく、いまこそ無料化の拡大をすべきです。私たちは長い間、無料化を求めてきましたが、本市は小中学校同時通学の第3子からという規定から1歩も前進していません。群馬県内では今年4月から新たに甘楽町と高山村が加わって14市町村が完全無料化を実施しています。さらに、太田市では子育て支援策を拡充する一環で高校卒業までの医療費の無料化も実施し、さらに、小中学校の給食費完全無料化をする決断をしました。今年、10月から中学校、来年4月から小学校でスタートするとのことです。子育て世代への支援、将来の自治体の街づくりという観点でも重要との認識が広がっています。この認識を明確に持つべきです。本市でも予算の1%約14億円で実現できるのです。財政力のある前橋市こそ実施すべきです。

少子化対策の観点から、まずただちに第2子以降のこども完全無料化を実現し、小中学生の完全無料化へのロードマップを明らかにし実施すべきと考えます答弁を求めます。

市長に聞く

市長にお聞きします。相変わらずのゼロ回答でしたが、市長の政治姿勢がいま問われています。大規模すぎる新道の駅の建設、国が求めるデジタル化や民間委託化などに財源を振り向けて市民が望む切実な要望には応えていない市政運営を抜本的に見直して、子育て支援や教育に予算を振り向けるべきです。そのためにも学校給食費の完全無料化の政治決断をすべきです答弁を求めます。

結論

学校給食費の完全無料化は子育て世代にとって住みやすい自治体として選択される大きなカギともなっています。予算を優先的に確保して人口減少を食い止め少子化対策としても決断すべきです。