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議会報告

議案第124号一般会計補正予算の内エアコン設置、及び議案第133号「前橋市債権管理に関する条例の制定について、賛成の討論(中道浪子)【2010/12/13】

 私は、日本共産党前橋市議団を代表して、本議会に上程された議案第124号から第146号の23議案とも賛成の立場を表明しつつ、特に第124号及び第133号について討論を行います。

 まず、議案第124号一般会計補正予算の内、エアコン設置についてです。
本市では、来年夏までに、市立小・中学校、および幼稚園の全普通教室にエアコンを設置することを決断し、今議会で13億2600万円の補正予算を組まれたことは、おおいに評価するものです。

 今年の猛暑は、夏休みを過ぎても教室は規定の温度を大きく上回る日が連続し、熱中症のため救急車で病院に運ばれる子どもがでたり、学校での学習環境にも大きな影響を及ぼすという事態が発生したのです。地球温暖化による猛暑は、今後も避けられない気象状況であることから、時期を得た施策の実施であります。

この事業実施にあたっては、地元中小電気工事業者への経営支援に結びつけることが必要であります。
 今、市内の電気工事業など中小業者は、長引く不況と景気低迷、それに、大手家電量販店などに押されて、大変苦しい経営を余儀なくされています。

 すでに、私が11月定例の教育福祉常任委員会でも申し上げたように、小・中約70校、1,162教室全部にエアコンを設置することについては、大手企業に一括発注するのではなく、できるだけ多くの市内中小業者に直接エアコン設置の仕事を分離分割発注にして、地元経済を温めるよう強く求めておきます。

 なお、本会議でも論議になったように、各学校では今年の夏もグリーンカーテンの取り組みや、打ち水などで、教室内の温度を下げるために様々努力されていますが、今後エアコンが設置されても環境学習として、引き続き、実施されるよう求めておきます。


続いて、議案第133号「前橋市債権の管理に関する条例の制定」についてです。
 わが党市議団は、本市の所管部所において、税外収入の確実な徴収事務を行うための本条例制定は、是とするものであります。

 また、本条例は、基本的には、新たな基準やルールを定めたものではなく、むしろ、自治令の債権管理に関する規定の趣旨を再度確認し、徹底することにより、適正な債権管理を図ろうとするものです。
 
 しかしながら、本市の地方税の滞納整理は、滞納者の生活実態を十分把握しないまま、無理な分納額を求めたり、振り込まれた給料だとわかっていながら、生活を脅かす預金額を差押さえるなど、生存権を脅かす安易な差押さえが行われています。
最低生活費の年金だとわかっていても、中小業者の売掛金や労賃とわかっていても容赦なく差し押さえ、県内でも異常な差押さえ件数に示されているように、行き過ぎた税の徴収行政が税外収入にまで広がることを懸念せざるを得ません。
保育料や給食費、水道料金などを地方税の回収と同じように行えば、子どもの心を傷つけ、市民の生活や営業の現状維持ができなくなる世帯が増えることは必至です。

 条例や法律は、行政執行の手続を定めるとともに、行き過ぎをおさえ弱者の利益を守るためにも存在するものであり、いかに地方税や公共料金といえども、滞納処分の執行によって、滞納者の生活を著しく窮迫させてはならないのであります。
 
 この条例の制定は、唯一、債権回収ができる見込みがないと考えられる場合の措置が明記されており、特に、債務者が生活困窮状態にあり、第13条の「放棄」の要件に該当する場合など、やむを得ない事情がある場合は、強制執行等の法的措置を行わないこととしています。本条例は、「両刃の剣」であることを認識し、行き過ぎのないよう、また、滞納者の実態に見合った適切な運用が図られるよう強く求めて、賛成の討論といたします。

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