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議会報告

第2回定例会総括質問・近藤好枝1、小学校の統廃合計画の問題点について・2、合併町村のまちづくりについて【2015/6/22】

1、小学校の統廃合計画の問題点
@進め方の問題
桃井小学校と中央小学校の統廃合議案が上程されていますが、私たちは教育的観点からも子どものより良い環境を守るという観点からも統廃合は止めるべきと考えています。そこで以下順次質問します。
桃井小学校と中央小学校の統廃合を検討する地区委員会では中央小学校保護者の中から「小さい規模のままの小学校で残してほしい」という切実な意見とこの機会に統合しようという意見が出され、議論は平行線であった。しかし、同じ学校の中で2つの意見の対立は子どもたちのためにならない、対立は止めましょうと苦渋の選択をして合意の方向にいたった。ここに行く過程には保護者や地域での様々な葛藤があったとお聞きしています。市教委はこうした中、小規模校のデメリットをことさら強調し、統合するメリットを前面にして、しかも学校の建替えによる新設の小学校建設、地域コミュニティーセンターの設置を盛り込んだ施設整備という新たな学校の魅力を強調したのです。このように、中央小と桃井小の統廃合の話し合いは地域の合意というけれど、市教委が統廃合の推進を提案しなければまったく問題はなく、今まで通りそれぞれの学校に通うことができたと考えますいかがですか。

A小規模校の評価
○統廃合計画のデメリットとしてことさら強調している問題について伺います。
その一つは切磋琢磨論です。私は競争を求めるのは大人の考えだと思います。子どもは兄弟であればお兄ちゃんのようになりたい、負けたくない。または、走るのが早ければ自分もそうなりたいと望んで、がんばろうとなります。小学校低学年であればあるほど小さい集団の中でお互いを見つめ、自分と他人の能力の違いを意識してお兄ちゃんのようになりたいとか友達のようになりたいとか、自然に芽生えた競争心により能動的に行動するのではないでしょうか。大勢の集団の中に子どもたちを置けば競争して成長すると考えるのは教育的な考えではありません。
「切磋琢磨」や「相互啓発」として持ち込まれるのは、往々にして大人社会からの競争です。それは過度の競争主義しかもたらしません。子どもにとっては負担になりかえって疎外感や無気力感をうみだすことにもなりかねません。国連子どもの権利委員会では日本政府に対して、これまで3回にわたって「過度に競争主義的な環境による否定的な結果を避けることを目的として、学校制度および学力に関する仕組みを再検討すること」などを勧告しています。切磋琢磨論もまさに国連の勧告に反する考えではありませんか。
その2つは人間関係が固定されるというものですが、これはそもそも子どもたちにとってデメリットではありません。むしろ、安定した継続的な人間関係は子どもたちにとって必要です。学校や家庭・地域・社会で親密で安定した異年齢の人間関係が必要です。そのような固定した人間の中でこそ子どもたちは自分が常に周りから気にかけてもらっていること、大切にされていることが実感できます。また、その集団や人間関係の中で自分の役割や自分がどのような言動をとれば周りにどのような影響を与えるのかといったことを学びます。そうして、自己肯定観や社会性が育つものです。このように、小規模校の教育的価値は明確であり、市教委のデメリットという認識を改めるべきですいかがですか。

○世界の流れ。
前橋市の小学校はそもそも、小規模校の良さが前面に評価されなければならないと考えます。小規模だからこそ一人一人の子供に目が行き届き学力の向上にも貢献できています。世界的にも少人数教育は当たり前の流れであり、WHO(国連保健機関)は学校規模と教育効果について研究し結論をだしています。それは1つの学校で100人を上回らない規模、つまり小学校であれば1学年16人以下と考えられますが、このように教育効果を結論付けています。日本では小学校で各学年1クラスで30人以下学級でも規模が大きすぎることになります。適正規模といわれる12学級から18学級では大規模校になりむしろ世界の教育に逆行していると考えますが見解を伺います。
B計画の撤回
○現在本市では前橋市市街地総合再生計画や市役所周辺整備の検討が行われています。この街づくり施策の検討方針は中央小学校と桃井小学校区に該当し、今後子ども人口の増加への可能性が広がるもので、市教委が示した子どもの人口推計に影響を与える可能性を秘めています。すでに、市役所周辺マンション建設によって、1部の地域では子どもが増えているとのことです。このように、将来の周辺環境の変化を見通してみれば、統廃合を急ぐことはないと考えますがいかがですか。
○統廃合先にありきという進め方や教育委員会の教育的効果としても小規模校をデメリットと描いて統廃合を推進する市教委の統廃合方針は問題です。市教委としては平成20年に方針として出されていた中川小学校はどのように考えているのでしょうか。現在、朝倉小学校と天神小学校で適正規模地区委員会が行われていますがこの学校についてはどのように考えているのでしょうか。さらに市教委の方針では、若宮・敷島・城東小や元総社・元総社南・元総社北小についてはどのように考えているか伺います。
統廃合方針が出されて7年が経過しますが、市教委の方針によって対象校となった保護者や地域では、既定の方針として受け止め統廃合になるから仕方ないとのあきらめや新たな学校が建替えられるのではないかという期待などなどさまざまな意見が混在し、否定的な意見は問題視されるなど親も子供たちも翻弄されています。そもそも、前橋市内にある小学校49校、中学校21校をひとくくりにして適正規模と適正でない規模と選別する方針自体があまりにも乱暴な方針であり、もっともよい教育環境を整えるためという考えに立つならば統廃合計画はただちに撤回すべきですいかがですか。

結論
いろいろおっしゃいましたが、統廃合方針は見直すが基本的に継続するという答弁です。私は統廃合方針の最大の効果は財政の縮減でありこれが市教委の最大の目的だと思います。平成23年度の包括外部監査では小学校の行政コストについて計算し、財政の削減という観点のみで統廃合計画推進を求めています。文科省も統廃合の最大の成果は経費削減と報告しています。およそ教育とは相いれません。将来の前橋市を担う子どもたちの教育をコストで図り統廃合することは断じて認められません。最良の教育環境を整えるためには30人以下学級こそ最優先にすべきです。
市内の小規模校に勤めている先生からお話を伺いましたが、人間形成の上でも学力面でもなんら問題はないし高校に進学しても勉強でも部活でもむしろリーダー的存在の子どもが育っている。全然問題ないむしろ小規模校の良さを強調していました。したがって、今議案の中央小学校と桃井小学校の統廃合、さらには市教委の統廃合方針は白紙撤回すべきです。

2、合併町村のまちづくり
(1)中山間地の農業振興
@中山間地は市内南部と比較して効率の良い農業をするには立地条件が悪く、耕作放棄地が増え鳥獣被害にも苦しんでいます。一部の地域では限界集落になり、地域が消滅するのではないかと危惧しています。養蚕業が衰退して新たな農業経営に転換したのが畜産業で養豚や酪農、肥育が盛んに行われるようになりました。しかし、ここ数年は家畜飼料の高騰や乳価の低迷、肉価格の低迷が続き、高齢化とも相まって廃業する農家が増えています。また、ビニールハウス栽培でキュウリやイチゴなども盛んですが他の産地との競合で安定生産できる期間が短いことが大変な負担となっています。行政はこうした問題を正面から打開すべきと考えます。高崎市では、合併町村の農業振興策を具体化し、市民の食糧自給率をごはん茶碗1杯のカロリー計算まで行って、市民一人当たり年間どのくらいの農畜産物を消費してもらうか、地産地消の観点から計算して、自給率向上目標を立てています。この基本方針に基づいて、合併町村の特性を生かした農業振興の在り方を分析し、方針化しています。
本市でもこれらの中山間地域の抱えている地域の実態や農家の声を踏まえて中山間地の特性を生かした農業振興策を方針化すべきです見解を伺います。

2)定住促進策
内閣府の「農山漁村に関する世論調査」では都市住民の3割が農山漁村への定住願望があり、そのうち20代の男性の47・3%が定住願望があると答えています。こうした動向も踏まえて、中山間地の自然を守り、農業振興を行い地域を活性化するためにも定住促進に向けた施策展開が求められています。
宮城地区でも古民家を改修して定住している方や開発業者が住宅団地を売り出し、20区画あまりに住宅が建設され、子育て世代が定住しています。「自然が豊かでのんびりと暮らせる、通勤できる距離、土地代が安い」と共通して語っていました。別荘地の開発もあります。過去には別荘地の乱開発で様々な問題が発生していました。しかし、数年前に業者によって開発された千本桜周辺の別荘地は100区画はありますが管理会社が全体を管理する体制をつくったので、ごみ収集や道路清掃、空き家管理などスムーズに行われ、きれいに管理されています。自然豊かで4季折々の草花が咲き乱れる魅力をこもごも語っていました。別荘として首都圏などから週末、長期休暇を使って利用されている方が多いようですが、定年後は前橋市に定住した方も2割以上はいるようです。中には地域と交流し野菜をつくったり農地を借りて耕している方もいます。
そこで、今議会の空き家対策補助金の具体的な活用を行い、中山間地は自然の魅力をアピールして、すでに定住した方々の思いも参考にして、定住促進施策の重点地域と位置づけて施策展開をすべきと考えます。また、定住促進に向けて、短期あるいは長期に滞在できる居住施設の確保策も検討すべきですそれぞれ伺います。
結論
今後取り組むうえで定住化に向けた子育て支援や退職後に定住する方々には買い物や病院に行くためのドアーツードアのデマンドバスの拡充など日常生活支援もしっかりと整備すべきと考えます。

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