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議会報告

第3回定例市議会・教育福祉常任委員会質問(平和・政治学習、生活保護、介護保険、国民健康保険)長谷川薫市議員 2015年9月11日【2015/10/7】

015年9月議会・教育福祉常任委員会決算審査質問(長谷川薫)

1、学校教育における平和および政治学習について

@小中高の教育課程で、戦争の悲惨さと平和の大切さをどのように授業などに位置づけているか伺います。
戦後70年の節目の年でもあり、安保関連法案の審議を通じて、戦争のない平和な日本を願う国民世論が高まっています。平成元年に平和都市宣言をし、核兵器の廃絶と永久平和の実現を求めている自治体として、次代を担う子どもたちに戦争がもたらした悲惨さを伝え続けるとともに、平和の大切さについて深く理解してもらうことが重要だと思います。小中高それぞれの教育課程においてどのような位置づけをされて実践されておられるのかお聞きします。

A次に、この夏、4年に一度の公立中学校の教科書採択が行われました。その中で、「太平洋戦争は自存自衛の戦争であった」とか「日本は正しい戦争をした」と教える育鵬社の歴史教科書を採択する圧力が各地で強まりました。歴史の事実をゆがめ憲法制定を批判的に描き、自衛隊の海外派兵の重要性を説く育鵬社の教科書を本市教育委員会が、採択しなかったことは賢明な判断だったと思います。それぞれの学校現場では、太平洋戦争を侵略戦争であり、間違った戦争であった児童生徒に教えているのかどうか、そして戦後政治の出発点が、憲法の平和主義であることなど十分理解できるような授業をされているのかどうか。お聞きします。

●国会の議論では、安倍総理が戦後政治の出発点となった重要文書の一つである、「ポツダム宣言」を「読んでいなかった」と話題になりました。あとで「読んでいた」と訂正しましたが、ポツダム宣言が日本が、盧溝橋から端を発した日中戦争から15年にわたるアジア諸国で行った戦争を「間違った戦争」・「侵略戦争」といっている事実を「認めないのか」という質問には答えていません。日本が行った戦争も、戦後、アメリカが行った数多くの戦争にも「悪かった」「間違っていた」とは、決して言わないのが安倍内閣です。今、安倍内閣が、国民には「秘密保護法」で重要情報を隠しながら、憲法9条の解釈を変えて集団的自衛権を容認し、海外での戦争参加の判断をしようとしているのですから、これほど恐ろしいことはありません。国際紛争は憲法9条に基づいて、平和的な話し合い外交で解決するという平和主義を、これからも学校現場でしっかり学習していただきたいと思います。 


B今年の夏は、前橋空襲の悲惨さや平和の尊さを考える市民ミュージカル灰になった街が上演されました。私も2回鑑賞しましたが、大変有意義な取り組みだったと思います。今、戦争体験者が少なくなった中で、命を奪い合う戦争の悲惨な事実を風化させない取り組みが大切だと思います。そうした点からも、小・中・高の社会見学や修学旅行などで戦争遺跡を直接見学したり、戦争体験者の話を直接聞くことも必要だと思います。市内にも比刀根橋防空壕跡地の慰霊碑、お隣の長野県には松代大本営跡地もあります。沖縄県の戦争遺跡や広島・長崎の原爆資料館への訪問も大事だと思います。現在、どのような取り組みがなされているのか、それぞれお聞きします。

●前橋市には戦争資料館などがありません。全国には、県レベルや市町村レベルで公的施設を整備して市民の平和学習の場として自治体があります。本市は、イベントは開催されていますが、恒久的施設がありません。戦争や戦時下の市民の暮らしの貴重な資料が散逸しないうちに、教育委員会や市長部局と連携して、平和学習の拠点施設建設を早急に具体化していただくよう要望します。

Cつぎに、公職選挙法の改正で来年夏の参議院選挙で18歳選挙権が制度化されました。日本共産党は1922年に創立当時から「国民が主人公」という信条から、侵略戦争反対、主権は国民に、という大スローガンとともに、「18歳選挙権実現」を当時から訴えてきました。
若い主権者が全国で240万人増えるそうです。世界の8割が18歳以上選挙権であることを踏まえれば、日本もようやく世界のスタンダードです。そこで、学校教育においても、政治や選挙を身近に感じる取り組みが必要です。これまで、学校では憲法や政治学習、明治維新以降の現代史などの学習をどのように進めてきたのでしょうか。報道等によりますと、文部科学省が副読本を作成し、高校生に配布するとのことですが、どのようになっているでしょうか。とくに、高校生の政治活動は、これまで選挙権がなく制限されていましたが、今後政治活動の自由が保障されると思いますが、選挙や政治活動をどのように学校教育に位置づけるのでしょうか。

D選挙権の意義や政治とのかかわりで小学生高学年頃から模擬投票の取組みなども重要だと思います。中学校や市立高等学校で実施している生徒会役員選挙を、自治意識を醸成し、一人の国民として、将来、政治に参加する意識や態度を育成するための重要な場とし位置づけて、選挙に際しては、立会演説会の実施や投票を体験する機会として、実際の記載台や投票箱を使用するなど、生徒の興味・関心を高める工夫を図ってはどうでしょうか。見解を。

●模擬投票も重要ですが、もっと大事なことは、児童生徒が「政治や社会に関心を持つこと」「真実を知ろうと努力すること、事実と向き合い、考えて判断できる人になること」「自分の判断にもとづき行動することができる人になること」だと思います。今、多くの若者が、戦争反対、平和を守れと声を上げ立ち上がっています。真実と向き合い考え「政治は動かすことができる…」「主権者は私たちだ」と行動しています。
学校教育の現場では、事実に基づく情報提供にできる限り力を尽くすことが大事だと思います。児童生徒に対する私たち大人の責任だと思います。将来政治的無関心層にならないよう、選挙になれば棄権しないよう、政治に大いに関心を持つ指導をお願いします。

2、生活保護について

 生活保護制度は、命を守る最後の砦、最低生活を保障するきわめて重要な制度です。最低限度の生活保障の制度が改悪されれば、それは、生活保護利用者だけの問題ではなく、最低賃金や就学援助制度、介護保険料、保育料など様々な社会保障制度全体の質が悪くなり、多くの人々の暮らしを脅かしかねません。そこで、制度の運用について質問します。

@ホームレスなどの住宅確保支援などについて
  
ホームレスの場合、申請は現在地申請が可能ですが、居所が市内に決まらなければ開始決定ができません。したがって住宅の確保が最優先されなければなりませんが、私たちが相談を受けたケースでは、自らの努力で賃貸住宅を確保することが困難なケースがほとんどです。市営住宅の活用も含めて、市としての支援が必要だと思いますが、見解を。

●市営住宅の場合、保証人が確保できない問題と退去時の修繕費用の扶助制度がない問題があります。民間賃貸住宅も、身元引受人などが見つからない場合など、簡単に住宅を確保できない問題もありますので、是非とも住宅建築課などと協議して生活保護世帯の住宅確保の支援をしていただきたい。

今年の7月から、住宅扶助費が引き下げられました。二人以上世帯の月額44500円が41000円引き下げられました。厚労省通知の経過措置では、転居によって、通院、通所に支障をきたす恐れがある場合、高齢者、障害者などは、自立を阻害する恐れがある場合、引き続き旧基準額の適用が可能であり、各福祉事務所の判断でペナルティはかけないとしています。ケースワーカーに徹底し、きめ細かな対応が求められます。前橋市の状況をお聞かせください。

●無理な転居指導をせず、通達に沿った対応と家主への引き下げ交渉などの支援も行っていただきたいと思います。

A生活保護受給の高齢者の施設入所支援について

 高齢の生活保護受給者が、自宅での暮らしが困難となって施設入所を希望する場合、生活扶助や住宅扶助費の範囲内で入所可能な施設であることが必要だと思いますが、扶養親族などの支援が受けられない場合、どのような手順で支援されているのか。
入所手続きの迅速化を図るため、多くの情報をもつケアマネージャーや医療相談員等とも連携し、比較的速やかな入所が可能な施設を選択するとともに、入所可能となるまでは、介護保険サービス等の利用により在宅生活を維持できるように支援することが必要と思いますが、どのような対応をされているのか。

B猛暑対策としてのエアコンの設置支援について
  
 地球温暖化の影響もあり、夏場の短期間と言えどもエアコンなしでの生活は命にもかかわる事態を招きかねません。猛暑による熱中症などの回避のためにも、年齢的弱者かつ経済的弱者である生活保護世帯へのエアコン設置に向けての支援はどのようにされているのか。また、冬季加算と同じく、夏季加算の制度化を国に働きかけるべきと思うが、見解を。

●現行制度上、クーラーも基本的には他の家財道具と同様に月々のやりくりを通じた、基準生活費の中で賄うとなっています。黙っていれば、高齢者はお金が貯まるまで設置できないと考えると思います。しかし、クーラー購入費用を社会福祉協議会から借り入れができますし、借入額は、収入認定していないので、その後、分割返済すればすぐに設置できるという手立てがあることを丁寧に、周知すべきではないでしょうか。

C  運転免許の取得支援について

 保護世帯の子どもが自立に向けて就職をする場合、通勤や仕事などで運転免許の取得が必要になります。取得に要する費用がないために、免許が取得できず就職が決まらないケースも生まれています。高校時代にアルバイトで将来免許証取得のための費用を貯金する場合に、収入認定しないとか、内定先が免許取得を正式採用の条件にした場合には生業扶助38万円を上限に支給するなどの制度を、該当する保護世帯にわかりやすく周知すべきと思うがどうか。

C移送費について

 夜間の急病時のタクシー利用や親戚の見舞や告別式の交通費などの移送費扶助が認めてもらえないなどの声が保護世帯から寄せられています。生活扶助費をすべて使い切らないで、そのような事態に備えて一定の貯金をすべきだとの考えで、移送費支給に慎重ですが、少なくとも、必要な移送費は支給すべきだと思います。見解を。

●消費税の8%増税に加えて、2013年8月から今年にかけて3年間で7.3%の保護費の削減が行われています。貯蓄する余裕のない生活が生保世帯の多くの実態だと思います。車の保有が認められていない生保制度の下で、病気で公共交通の利用ができない高齢者などのタクシー利用を抑制しないように求めておきます。

D学習支援について

国の自立支援による事業費の2分の1の補助金を受けて去年の10月から市内6か所の公民館などで、生活保護世帯の中学生46人が、週2回1時間半、NPOに委託し共愛学園の学生から学習支援を受け全員が高校入学を果たしたとお聞きしています。学力の向上と共に、友人関係も育まれて大変成果を上げています。この事業の拡充についてはどう考えていますか。また、生活保護世帯に含まれていない児童生徒については、どう働きかけるのでしょうか。
今、教育委員会でも「生き生き子どもプロジェクト」として、退職教員のボランティア支援を受けて小中の全児童生徒対象に希望者に学習支援と様々な体験学習の具体化を検討しているとお聞きしています。

子どもの貧困が問題になっているだけに、福祉部と教育委員会が連携して、保護世帯や貧困世帯に加えて、さらに多くの児童生徒が参加できるよう、学習する場所も増やして実施すべきだと思いますが、見解を。

●子どもの貧困今や所得の格差の拡大やワーキングプアの出現などを背景に、日本の貧困率は世界的に見ても高くなっています。貧困世帯で暮らす18歳未満の子どもを対象にした「子どもの貧困率」も16.3%であり同じような割合を示し、過去最悪を更新しています。貧困の連鎖を生まないよう、生活困窮者世帯の地域学習事業をいっそう強めていただくよう求めておきます。

E生活困窮者自立支援法の事業推進について

昨年からモデル事業が始まりました。今年4月から生活困窮者自立支援法が施行されています。生活保護申請を希望している市民の意に反して、自立支援事業を押し付けないことが必要です。市民の意志を尊重し、生活保護の申請権は、絶対侵害しないと理解しますが、いかがですか。

生活困窮の原因は、失業やうつ病、慢性的な病気や障がい、離婚、介護や看病などで自立できない、発達障害や知的障害でなかなか就労できない様々な要因が複雑に絡み合っています。生活困窮者が相談に来るのを待つことから始めるのでなく、生活困窮状態にある恐れがあると推察されるデータとして、市税・国保税、市営住宅家賃、給食代、保育料、水道料金など、さまざまな税・使用料などを滞納している市民を把握できる市役所の各担当課と積極的に連携して、早い段階から、自立相談支援事業につなぐ体制をつくって対応することが求められます。自立支援の事業をいっそう充実させていくための庁内ネットワークづくりが必要ではないかと考えます。それほど大掛かりな体制でなくとも、せめて役所の福祉担当部門、事業を委託している社会福祉協議会、収納課、教育委員会で定期的に顔を合わせて、生活困窮世帯の「現場の最前線のみなさんのネットワークが求められているのではないでしょうか。見解を。

●この生活困窮者自立支援法の問題では、「自立相談支援事業」と「住居確保給付金の支給事業」はかならず実施しなければならない事業であり、また、「就労準備支援事業」、「一時生活支援事業」、「家計相談支援事業」や「学習支援事業」は任意事業です。支援内容が就労支援に重きが置かれていて、社会的孤立者への支援が弱められていきかねない、そういう問題も指摘されています。今後、生活保護に至らない生活困窮者の積極的で、効果的な支援策を推進するために力を入れていただきたいと思います。

Fケースワーカーの負担軽減と研修の充実

 今、全国的に生活保護の受給者が増えているために、財政が圧迫されているかのような誤解をしている市民もいると思います。生活保護費の75%は国負担ですが、残りの25%の市の負担分も、地方交付税の生活保護に関する基準財政需要額としてほぼ全額が交付されています。若干の超過負担があるかもしれませんが、各種の施策の中で国の負担が最も高いのが、活保護制度であり、基本的には財政の負担増にすぐ結びつくものではありません。保護世帯に支給した生活扶助費は、100%といっても差し支えないほど、市内で消費に回り、地域経済の活性化に貢献しています。少なくとも、福祉の専門家であるケースワーカーがこのような生活保護バッシングに同調してはならないと思います。本市のケースワーカーの活動のなかで、様々な一時保護を求める保護世帯の要望に、迅速・丁寧に対応していない場合も見受けられます。扶助制度の活用を狭めないよう、研修をさらに強め認められる扶助費は積極的に支給すべきと思います。見解を。

 また、現在の本市のケースワーカーの受け持ち世帯は、基準80を上回る86であり、現在3〜4名の不足が県の監査でも増員を指摘されています。様々な困難を抱えている市民に、暖かさと優しさのある心で、寄り添った支援を行い、生活困窮世帯が、安心して相談に来所できるようにするためにも、ケースワーカーの仕事の負担軽減と被保護世帯の支援強化のためにも増員すべきと思いますが、見解を。

●生活保護世帯が増えたと大問題にされていますが、人口でみた場合の2010年の保護利用率はイギリス9.27%、ドイツ9.7%、フランス5.7%、に対して、日本は1.6%と、きわめて低いのです。保護率の高い国は、貧しい人の割合が高いのではなく、人権を守る制度として、利用しやすい制度になっているのです。捕捉率の低さの問題点もしっかり認識するように研修していただきたい。

●担当部署や福祉事務所だけでなく、全職員が、「生活困窮者の自立と尊厳の確保」をしっかりとらえて、市民の憲法25条の生存権を保障していただきたいと思います。

3、介護保険事業について

特別養護老人ホームの待機者解消ついて

@特別養護老人ホームの待機者解消と、高齢者介護施設の充実についてです。
 前橋市の人口は減少傾向にありますが、2014年現在で65歳以上の高齢者数は8万8920人で人口の26.2%となり、増々、高齢化率は進んでいます。そして、高齢者のうち一人暮らしは22.3%、高齢者同士の世帯は28.9%です。また、2014年の要介護認定者数は16060人で増加し続けております。独居老人は増え続け、いつ共倒れになるかわからない老老介護、また親の介護で子供が仕事を続けられなくなるなどの切実な問題が起きており、今後、在宅で暮らせなくなった高齢者の介護施設の充実は、住みよい前橋づくりの重要な課題となっています。
  現在、市内には、地域密着型特別養護老人ホームは32か所、定員は1687人、介護付き有料老人ホーム9か所・定員550人、認知症対応のグループホーム35か所・定員432人で、定員総数は2669名です。特養の入所待機者はダブりを除いた実人数で約1300人、「入所の必要性が高い」と考えている人は、200人近くもおられます。第6期の事業計画の特養増設計画は250床程度。これでは待機者解消はできません。特養待機者をなくすための施策としては、あまりにも不十分です。
 年金の引き下げや、家族の収入が減るなか、市民の負担が少なく入所できる特養の増設が必要です。増設計画の抜本的見直しを求めますが、市の見解をお聞かせください。

 ●この4月から、国は、特養入所対象者は原則要介護3以上と決めました。要介護1・2で特養入所できるのは、極めてまれなケースだけです。 改定された介護報酬は、施設介護にきわめて冷たい仕打ちです。
特別養護老人ホームでは、要介護度の高い人を受け入れる施設ほど報酬を高くし、「中軽程度者」の入所を困難にしました。また「個室入所」を優先するとして相部屋入所への報酬を減額しました。
 老人保健施設では、ベッドの回転率が高い施設を評価する報酬を新設し、入所者の早期退所を迫る結果となっています。
 こんなやり方は、特養の入所希望者が全国に42万人以上いる実態を解決する責任を国が事実上放棄するものです。私たち議員団への相談でも、「障害者の夫の認知症が進み、自分も腕が動かなくなって介護ができない。このままでは二人とも、どうなってしまうのか不安です」という老老介護の高齢者や、「国民年金しかなくて、私も働きたいが寝たきりの親の介護で身動きが取れない。特養を申し込んでも200人待ちといわれて絶望的な気持ちになります」などの声が寄せられています。
介護難民を増やさないためにも、特別養護老人ホームの増設に全力を上げていただきたいと思います。

サービス付き高齢者住宅などでの介護サービスの利用状況

@次に、厚労省は、特養待機者対策としてサービス付高齢者向け住宅の増設を推奨し、企業参入が著しく増えています。サービス付高齢者向け住宅は市内に現在26か所、介護付き有料老人ホームが8か所、住宅型有料老人ホームが59か所あり、今も増え続けています。
 価格帯は様々で、特養とほぼ同じぐらいの所もあれば月20万円をゆうに越す所もあります。サービス付き高齢者住宅が特養と大きく違うのは、負担軽減の対応策が何もないことです。
 特養ならば、低所得者が利用できるように補足給付と言って部屋代と食費の軽減措置がありますが、サービス付高齢者向け住宅にはありません。ですから、年金の少ない低所得の高齢者は、サービス付高齢者向け住宅にはなかなか入れません。また、生活保護受給者でも入居できる、もっと安価な高齢者の専用賃貸住宅が民間でありますが、介護の質や住宅環境、防災設備などについて、市の指導がどこまで入るかは不定で、行政的にはそこに頼るわけにはいかないと思います。
そこで伺いますが、これらの施設に入居している高齢者が人間として尊厳が保たれているか、施設介護において適切な介護サービスが提供されているかどうか、外部からの介護サービスの提供が適切に行われているか、栄養管理が行き届いた食事の提供がなされている、防災上の安全配慮がどうかなどについてについて、どのような監督指導を実施しているでしょうか。

●サービス付高齢者向け住宅はざっと調べたところ、月12・13万円〜28万円、頭金が0円から数千万円とバラバラです。自立から要介護5まで入居できるところがほとんどです。特養の原則要介護3以上でないとダメという縛りがない分、利用しやすい利点はあります。しかし、介護の質については利用料の額によって大きな差があると思われます。また、利用料の大半を占める部屋代と食事代については補足給付の制度が使えません。低所得の高齢者が多い前橋市では、特養の充足を最優先していただきたいと思います。

地域包括ケアシステムの充実


@国は医療費を減らすことを最大の眼目に、病床の機能分化とベッド数の削減で患者を病院から施設へ、施設から在宅へとどんどん締め出していく方針をとっています。いまでも入院日数の短縮で「手術をして日がたっていないのに、管をつけたまま家に帰ってこられても困る」と不安の声が上がっています。
今後、病院と介護施設・在宅との連携をどうするか、老々世帯や独居世帯が多い中で在宅移行は可能か、高齢世帯の財政的負担の限界、介護人材の不足、総合支事業の不透明さなどでどの自治体も苦慮しています。
今後、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けては、県レベルで地域医療構想を策定しその実現を図るためには、病院や病床の機能分化、連携の推進、在宅医療、介護サービスの充実を視野に入れながら、行政や医療機関、医療関係者等が話し合い、将来の医療需要がどうなっていくかなどの状況を共有して、それに応じた適切な医療提供体制を構築するための地域における自主的な取り組みが必要になります。
平成26年度の介護保健法の改正により、「地域包括ケアシステム」の構築が強力に打ち出され、「医療から介護へ」「施設から在宅へ」の名のもとに、事実上、病院や介護施設から高齢者を締め出す制度化が図られました。 
「在宅に移行」した高齢者にも、あたたかい介護の保障はありません。日中・夜間に在宅の高齢者を定期的に訪問する「24時間定期巡回型サービス」を新設するとしていますが、前橋市でも担い手となる介護士や看護師などの体制を確保する方向も不十分ですし、事業者も十分確保できない状況と思いますが,どのように対応されようとしておられるのか。

A平成30年4月までに、基本的に市町村ごとに在宅医療介護連携に関する相談支援等を行うコーディネーターを配置することとされました。このコーディネーターは今後、在宅への移行が進む中で、医療と介護をつなぐ役割として重要な役割を果たしていかなければなりません。
本市でも今後は、医師会と共同して、在宅医療コーディネーターを配置して在宅医療介護の連携を進めなければならないと思いますが、在宅介護を支援する「地域包括ケアシステム」の整備に向けての進捗状況をお聞かせください。

●今、国は「社会保障・税の一体改革」による医療・介護の削減・抑制方針を推進しています。医療から介護、介護から在宅へということで、川上から川下へとよく言われますけれども、このような形で次々ところてん式に高齢者を追い出していくというのが国の方向であります。しかし、私はここで、一番大事な役割を果たすのが在宅医療コーディネーターの役割だと思っています。
これからは医師も地域ケア会議に参加する中で、認知症高齢者への対応などについての医療的側面を含めた検討も行うべきだと思います。
いま、老夫婦だけの世帯、一人暮らし老人世帯が多くなっています。在宅医療と言っても実施する医療機関が増えなければなりません。核家族化して。在宅を担える家族構成もいない世帯が多いないということが大問題だと思います。医療難民・介護難民がたくさん出てくることが危惧されます。医療・介護で泣かない前橋市をどう作っていくかという点で、急いで体制を整備することを求めておきます。
 介護にかかる公的なお金を削ることは、介護を必要とする人が制度から排除される「介護難民」や「在宅ケア難民」を増やすだけです。
 今年で介護保険制度が始まって16年目となりますが、介護保険導入時に掲げていた「社会的介護の推進」は進んでおらず、「保険料払ってサービスなし」ともいえる事態が強まっています。国の制度改悪に追随しないよう強く求めておきます。

 4、国民健康保険について

@資格証明書発行者の短期証発行

 2014年度の本市の国保税の滞納世帯は4441世帯、割合は8.3%です。1年以上の国保税の滞納による資格証明書は789世帯に発行され、短期保険証は1513世帯2.82世帯に発行されました。資格証明書では医療機関の窓口では、保険による医療は受けられません。短期保険証も半年の期限が切れれば同じです。現在、前橋市では、資格証交付世帯でも、入院や通院などの医療受診が必要な場合は、3か月の短期証を発行しています。そこで伺いますが、昨年度、資格証発行者に、短期証発行した実績をお聞かせください。

A資格証発行世帯の受診状況
 次に、窓口で交付を申請し、短期証で受診した方の症状を把握されているでしょうか。資格証の発行を受けた方は国保税が高すぎるために、滞納して、ペナルティーとして正規保険証を取り上げられた方です。私たちも、「とにかく医者に掛かりたい」そんな切羽詰まった状況での相談が少なくありません。おカネの切れ目が命の切れ目となっていないでしょうか。生命を守るための国民健康保険なのに、医者にかかれなく苦しんでいる状況はないでしょか。重症化している状況はないでしょうか。資格証明書の人が急病や入院などで不測の事態が生じた際にはどのように対応するのかについて伺います。

●すべての国民が国民健康保険を初はじめ社会保険、共済保険などのいずれかの健康保険に加入しています。つまり、全国民が平等に、いつでも、どこでも医療を受けることができなければ皆保険制度としての役割が果たせなくなってしまいます。しかし、政府は1997年、保険税滞納者に資格証明書発行を義務づけました。それ以後、医療を受けない人も生まれ、重篤化し死亡に至る人も出ています。全日本民医連が昨年1年間に行った全国調査では短期保険証や資格証明書の発行された人などが、病院にかかるのがおくれ、病状が悪化して67名が死亡したと発表しています。国民健康保険法の第2条では、「国民健康保険は、被保険者の疾病、負傷、出産又は死亡に関して必要な保険給付を行うものとする。」と明記されております。

B資格証明書の発行中止
国は、1 年以上の滞納がある場合、納付相談の機会を増やすため資格証明書を発行するとしています。しかし実際は、資格証明書発行によって、必要な医療を受けることができず手遅れとなって、全国的には命まで奪われるような事例が毎年発生しています。資格証明書はもちろんですが、短期保険証も原則として交付しないという立場に立つべきと思いますが、見解を。

●現実に国民皆保険を保障する国民健康保険の保険料が高すぎることで、保険料を払いきれず、保険証が手元にないというのは、国保制度の根本にかかわる問題であり、この異常さを改善するのは行政の責任です。
国は2018年国保を広域化する方針です。そして国保の財政基盤を安 定化するために、これまで地方自治体が独自に一般会計から繰り入れをしてきた分に相当する3400億円を新たに国から投入するとしています。しかしこれだけでは今まで同じで改善しません。
 広域化になっても、国に対して国庫負担を1984年以前に戻せと要請すべきです。強く求めておきます。

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