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議会報告

第2回定例会 総括質問(質問時間・答弁含む31分) 1、市職員のセクハラ問題について(1)事態の把握 (2)調査及び対応 (3)懲戒処分 (4)セクハラ根絶対策 2、JR前橋駅周辺のにぎわい創出について (1)前橋駅北口26階建て複合ビル建設 (2)エキ―タ【2018/6/21】

1、最初に、市職員のセクハラ問題についてです。
(1)まず、事態の把握について伺います。
?本市職員における男性管理職のセクハラ問題は、2016年一昨年の12月28日の仕事納めの日で、市内居酒屋でほぼ全員職員が参加した忘年会席上で起きた出来事です。セクハラ行為は新聞などで報道されている通りですが、被害者女性も行為を目撃した同僚もあまりにも異常な上司のセクハラ行為に衝撃を受け、今でも強い怒りを感じています。
当局は、セクハラの通報を把握したのは、2月5日が初めてと言われていますが、実は、2月5日ではなく、既に1月5日に直接市長に被害者女性がSNSで救済を求めています。その内容も私たちは承知しております。
昨年7月頃から、被害者女性やその同僚女性は、加害者である男性管理職の職務に係る複数の不祥事を市の関係部署に相談したり、市役所外部にも相談してきました。しかし、半年たっても対応がないので、被害者女性はもう市長に言うしかないと勇気を出して今年1月5日午前9時28分に、直接SNSでセクハラを含めた職務に係る複数の不祥事を訴えました。
市長はすぐに、事態を受け止めた旨の返事をSNSで返したのです。その後、1月7日も24日、25日も市長とSNSでやり取りしましたが、市長は、被害者女性と約1か月にわたってセクハラ問題を含む職場の不祥事についてSNSでやり取りして、市長は担当の職員課にセクハラ問題の事実を調査するよう指示をしたのですか。それともしなかったのですか。お答えください。

●知らなかったのですか。知らないことはないでしょう。「それなら市長からのSNSを紹介してもいいですか。
●1月5日、女性は市長に「加えてセクハラもあります」「お忙しいでしょうが、(私が訴えたことに)何かご回答をお願いしたいです」「市長の迅速な対応がなければ、もう新聞社に言うしか方法が見つかりません」と深刻な思いで訴え、それに対し市長は「その事実を把握して適正に対処する」とSNSで返事を返しているのです。このように、被害者女性は、セクハラ問題などの訴えを1月5日市長に救済を求めていたのですから、市長は女性の訴えを十分承知していたのです。

●市長が支持したのに職員が動かなかったとすれば、それは大いに問題ですね。いずれにしても、男女雇用機会均等法の第11条1項の「職場におけるセクシャルハラスメント」では雇用主つまり市長は、職場におけるセクハラの事後の対応は、事実関係の迅速かつ正確な確認及び適正な対処のため、必要な措置を講じなければならないと定めています。セクハラの通報は1月5日だと認識を改めていただき、市長が迅速な対応をしなかったことは、明らかだったと思います。

?総務部長にお伺いしますが、セクハラの通報は1月5日にすでにあったと認識を変えるべきです。
被害者女性と市長とのSNSのやり取りのあとも、セクハラ問題の調査などの動きが全くなかったので、2月1日に被害者女性の同僚女性職員は、職員課に不祥事のことはどう調査を始めているのか確認しました。ようやく2月5日に、初めて職員課の2人の男性職員が不祥事を確認するために調査に入ったのです。この時も被害者女性はセクハラ行為の事実を訴えたのに、証拠がないと言い、
その上、加害者の男性管理者がセクハラを否定したため、調査を終了したのは言語道断です。そもそも、セクハラの問題を本気で解決し、被害者女性を守る意思がなかったのではないかと思います。いかがですか。

?その後、被害者女性は、当局が全く動かないので、マスコミに助けを求め5月22日に東京新聞の取材を受けて、25日に公表されたのです。マスコミの報道がなければ、この被害女性を救済するつもりはなかったのではないか。答弁を。

●結局5月25日の東京新聞の公表であわてて対応し、6月12日の処分の決定に至ったのです。この問題は、2016年12月から2018年6月の処分まで1年半もの長い時間がかかることになったのです。

(2)次は、調査及び対応についてです。
?調査によって、セクハラの事実を確認したのは、どの時点で、どういう判断で、確認したのか。お答えください。

?私たちがマスコミ報道後の6月1日に総務部長に緊急申し入れした時でも、まだ総務部長は両方の「人権がある」などと言っており、この時点でもまだ、セクハラの事実を認めず、加害者をかばったのです。
被害者女性は、勇気を出して訴えたが、取り上げてもらえず、加害者男性管理職からはセクハラ行為はしていないと言われ、謝罪もされず、さらに、二次被害で苦しめられています。
なぜ、被害者がこんなに苦しんでいるのに迅速な調査と被害者を守らなかったのですか。当局は、職員課の初期対応がまずかったと言っていますが、初期対応だけでなく、懲戒処分をする時点まで不誠実な対応に終始したのです。これは、行政の不作為であり、被害者女性に謝罪するとともに、市としては猛省(もうせい)すべきです。答弁を求めます。

●雇用主の責任で本来なら市長が被害者女性に直接謝罪すべき問題なのに、職員課の職員が謝罪して済む問題ではないのです。市長が誠意を示すべきではないですか。求めておきます。

(3)次は、懲戒処分についてです。
?市は6月12日、被害者女性の訴えの通り、セクハラ行為と認定し、加害者男性管理職の懲戒処分を行い、停職9か月及び管理職からの降任と公表しました。しかし、この処分が適切なのかどうかであります。
被害者女性も関係者もこの処分は「軽い。納得しない」と言っており、多数の市民から抗議の意見が寄せられています。今回の処分の理由は、セクハラ・パワハラ行為、職場内での不適切行為、飲酒運転で、これだけの不祥事を起こした職員は前代未聞です。今回の処分は厳しい処分が必要で、甘すぎるのではないかと思いますが、答弁を求めます。

●とんでもないです。前橋市職員の懲戒処分に関する基準では、職場における上司、部下などの関係に基づく影響力を用いることにより強い性的関係を結び、もしくはわいせつな行為をした場合は、停職か免職と定め、しかも、基準例に規定する懲戒処分よりも重い処分を行うことができるとも定めています。加害者男性は、職場の環境を守り、セクハラ根絶の責任者を担っている管理職職員ですから、大変重い処分が求められているのです。今、警察が調査中です。強制わいせつ罪に該当する判決が下されても一般職員として復帰させるのですか。それは市民も誰もが納得しないでしょう。強く求めておきます。 
     
(4)次は、セクハラ根絶対策についてです。
?ずっと、答弁を聞いてきましたが、これではセクハラの根絶にはなりません。事態の把握、調査と対応、処分の決定は、適切だったと思えません。今からでも、第三者委員会をつくって調査すべきです。
今回の案件を教訓にするとともに、深く反省して、前橋市の「職場におけるハラスメントの防止等に関する要綱」を見直し、男女雇用機会均等法の「指針」に沿って対応策をしっかり構築すべきです。市長より見解をお聞かせください。

●被害者女性は「あまりのショックで何カ月も放心したような状態だった」と述べているように、職場におけるセクシャルハラスメントは、労働者の個人としての尊厳を不当に傷つけるとともに、人権侵害に当たり、労働者の就業環境を悪化させ、能力の発揮を阻害するものです。
また、公務職場における職場秩序や業務の遂行を阻害し、市民サービスにも影響を与える重大な問題だと受け止めるべきです。第三者委員会を立ち上げれば、加害男性の責任も重大ですが、市長も総務部長も、懲戒処分の対象になるかもしれないという認識をもつべきです。二度とこのような問題が起きないように申し上げておきます。

2、次は、JR前橋駅周辺のにぎわい創出について伺います。
(1)まず、前橋駅北口26階建て複合ビル建設についてです。
先に質問された議員への当局答弁では、まだ、事業計画の見直しが進んでなく、特養ホームの代わりにどんな構想が練られているのかもわからない状況です。
今、政府は、人口減少の解消策として、地方創生事業を進めています。その1つとして、民間優良建築物等整備事業のマンション建設に市の助成金を惜しげもなく投入することや、高層ビルの建設も本市を含み、全国の主要鉄道駅周辺に建設されつつあります。また、本市では、CCRCのまちづくりや大規模な道の駅などの事業も進めていますが、これらの開発は、これまでのような起債を起こして進める事業ではなく、市民サービスを削減して開発予算を出して、民間主導の事業に市が補助金を出すという事業の仕組みになっています。ですから、事業の構想は公表されたが、内容や事業費などの詳細については公表されず、市や市民が事業の詳細が分からない状況となっているのです。
前橋駅北口の26階建て複合ビルも同様で、2021年H33年度の完了予定ですが、今日の段階で、特養ホーム変更による構想が半年たっても提案がないことは、事業の遅れは否めないと思います。この複合ビルの総事業費は約100億円、今年度、本市からの補助金は1億830万円、完了まではいくら市の補助金を支出するのか、分譲住宅やサービス付き高齢者住宅は前橋への人口呼び込みになるのか、市民が利用できる格安のものになるのかも、まったく不透明な状況です。その上、大規模道の駅や日赤跡地のCCRC事業もまだ先が見えない状況です。この際、26階複合ビルの計画は、白紙に戻すことも検討すべきですが、いかがですか。

●本市では、サマーレビューで今年から3年間で26億円もの市民サービスの各事業を削減・縮小しようとしています。この市民サービスを削減して大規模開発事業や再開発事業を進めようとしています。次から次へと進める開発に、どのくらい予算を投入すれば済むのか問題です。議会や市民に税金投入額が示されないまま、大型公共事業が進められていくことは大きな問題だと思います。

(2)続いて、エキ―タについてです。
?JR前橋駅周辺のにぎわいの創出には、エキ―タの利活用は不可欠です。
市民から、エキ―タを何とかしてほしいと声が寄せられています。ましてや、前橋の玄関口にあたり、民間のものだからと言ってこのままでよいわけではないと思います。3月議会で地下のパチンコ店が長期休業で店舗を閉めたので、私は市が公的な利活用するチャンスと受け止め、オーナーとの折衝を提起しました。その後、具体的な動きはありません。当局は、今こそ積極的に動くべきではないですか。機会を見て動くと考えているようですが、私は今がまさにその機会だと思っています。
駅北口の26階建て複合ビルが建設されたとしても、にぎわいの創出にはなりにくく、エキ―タの利活用による集客が実現してこそにぎわいの創出に近づくと思います。
本市では公共施設の合理化を進めていますが、市民が求めている生涯学習などの貸し部屋は、中央公民館も総合福祉会館も利用者がいっぱいで、第二中央公民館として利用できれば、市民からも大いに歓迎されるのではないでしょうか。  
また、1階フロアーはバスや電車などの待合所としてオープンスペースで利活用するとともに、地下などは、前橋駅の公共交通を利用する2万人からアンケートを求めるなど、前橋市が主体となって民間にも働きかけながら構想を立ち上げることが多くの市民から求められております。
確かに、大変な事業だと思いますが、全庁的にチームをつくり、前橋独自のまちづくりに期待したいと思いますが、見解をお伺いします。

●市長に申し上げておきますが、前橋市一丸となって知恵と工夫を出し合って、エキ―タの利活用の方向を検討することを求めて、私の質問を終わります。

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