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議会報告

2021.3 第1回定例会総括質問原稿、小林久子 1、3温泉施設の休館と市の責任 2、子育て応援施策の推進【2021/3/19】

 1、3温泉施設の休館と市の責任について
(1)施設設置者としての責任    (建設部長)
最初に、3温泉施設の休館と市の責任について伺います。
3温泉施設は、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の発令で、昨年3〜5月が休業となり、その後も客の利用が伸びず前年の5割を切るなど指定管理者は苦しい営業を余儀なくされました。
そのような中で、今年4月からの指定管理者の選定が遅れ、3温泉施設とも4月から休館とするとの報道に市民の不安が広がっています。富士見温泉ふれあい館は、事業者が変わり、地元納入業者は契約解除かと不安を抱え、あいのやまの湯も館内に出店していたお店が次々閉まり、市民の間では、このまま温泉施設がなくなってしまうのかと心配する声があちこちから上がっています。
3温泉施設の令和元年度の利用客数は58万人にものぼり、市民や観光客に親しまれ健康増進や住民福祉、憩いの場として楽しまれている施設です。     コロナで公民館や老人センターなど公的施設が閉鎖する中でも(3月8日まで休館)、日常的に利用している方々にとって休館はショックが大きく、市への沢山の抗議や問い合わせが来ています。
市民は休館することに怒っています。指定管理者が決まるまで市が直営で行うなど、なんとしても休館しないために力を尽くすのが設置者としての市の責任だと思いますが、そういう手立てを尽くしたのでしょうか。答弁を求めます。

●休館も止む無しの考えでは設置者として責任が果たせません。指定管理の承認を待つのでなく、その間は臨時に人を雇うなどして市が管理運営すべきです。そうしなければ市民の怒りは収まりません。

(2)指定管理者との協定締結のあり方
新年度以降もコロナの収束が見通せない中で、指定管理を任せる事業者の安定的経営を保障するためにも市は事業者に対し指定管理料や損失・休業補償などについて事業者と十分な意見交換を行い合意を図れるようにしっかりとした対応が求められます。
一端、選定されたが話し合いが不調に終わった事業者は、3倍の指定管理料の請求を行ったとのことですが、コロナ禍で厳しい経営を強いられる事業者としては、サービスを維持するための最低のラインだったのではないでしょうか。 
新年度の指定管理者との協定を締結するにあたり、市は協定内容についてどのような見直しを行ってきたのか伺います。

●再公募してもまた選定業者との協定合意ができないのを繰り返すことは 
さけなければなりません。コロナ禍で利用回復が見込めない中でも選定事業者が安定的な管理運営を行えることを大前提とし、指定管理料を決めるべきです。経費を落としサービスが低下することになれば大問題です。

(3)休館期間の短縮        (建設部長)
指定管理者の選定・議会議決を経るため、富士見温泉は4月、あいのやまの湯と粕川温泉元気ランドは7月の指定管理業務の開始で、それぞれ3か月以内に再開を目指すといいますが、3か月〜6か月間も休館を長引かせることは問題です。
定例議会を待つのでなく議決のための臨時議会を開くなど、休館期間を最小限にするため設置者として全力を尽くすべきと考えますが、答弁を求めます。

●市民は温泉施設の営業存続を強く求めています。今のスケジュールのままでは納得しません。市民の願い応えるため、業者選定後ただちに臨時議会をひらくなど当然やるべきです。

2、子育て応援施策の推進について
(1)学校給食費の完全無料化    (教育次長)
次に学校給食費の完全無料化について質問します。
?前橋市は前橋創生プランで、少子化に歯止めをかける市の取り組みとして、結婚出産、子育ての支援策や移住定住施策を行っていますが、少子化による人口減少を食い止めることはできていません。
兵庫県明石市は、2015年創生プランで人口30万人を目標に掲げ、第2子保育料無料化、子ども医療費無料化は中3までを新年度から高校生までに拡大、昨年4月からは保護者負担が重い中学校の給食費無料化など子育て支援策を次々と打ち出したことにより、人口が増加に転じ30万人の目標を達成しています。20代30代の子育て世帯の転入が増え地価も上がり、住民税、固定資産税などの税収も増えています。
このように、少子化対策、将来の人口増対策として、子どもを安心して生み育てられる環境整備が最大の支援策になることを証明しています。
本市も、学校給食費の完全無料化が少子化対策の最大の支援となることに確信を持ち、最優先で行うべきと考えますが、答弁を求めます。

●本市は第3子を無料化し、生活保護や就学援助などで全児童生徒の1割は給食費を無料化し生活困窮世帯はカバーしているといいますが、生活困窮世帯だけに特化した支援策では、あまりにも弱く、少子化は止められません。

?段階的な実施
コロナ禍でも、大阪市、山梨県甲州市、栃木市などで学校給食費の無償化を実施し、群馬県内でも渋川市、みどり市、中之条町など県内11市町村が完全無料化を実施しています。
太田市は2013年から第3子の学校給食費を全額助成し、2017年から第2子の半額助成を追加、そして新年度からは第2子の全額助成を決断し、段階的に引き上げています。
本市も、これらの実施自治体に学び、一機に実施できないなら、第3子の完全無料化を行った上で、第2子無料化を行うなど段階的に実施すべきと考えますが、見解を伺います。

●本市の無償化に係る予算は14億円、予算の約1% です。本市より財政規模の小さい渋川市、みどり市も完全無料化していますが、かかる予算は1%です。総事業費100億円の新道の駅を作っても人口減少は食い止めることはできません。子育て施策の柱に学校給食費の完全無料化を位置づけ、予算を振り向けるべきです。

(2)国保の均等割り減免      (健康部長)
次に国保の市独自の均等割り減免について伺います。
全国知事会、全国市長会、全国町村会などは、加入者の所得が低い国保が、他の医療保険よりも保険料が高く、負担が限界になっていることを「国保の構造問題」だとし、これを解決するために、公費投入・国庫負担を増やして国保料・税を引き下げることを国に要望し続けています。

?2021年度から未就学児の均等割り全額免除の実施
党市議団は、高すぎる国民健康保険税の引き下げ、とりわけ収入に関係なく子どもの数が多いほど負担が重くなる均等割りは、子育て支援にも逆行しており、18歳までの子どもの均等割りの廃止、軽減を求めてきました。

こうした運動がようやく国に届き、国は、2022年度から均等割りの半額を未就学児に限り、公費で軽減する方針を決めました。
未就学児の均等割り5割軽減の対象人数は本市は約2300人と推計されています。これに係る予算は約4300万円です。
全国では、独自に均等割り減免を行っている自治体もあります。そこで、2022年国の実施に先駆けて、前橋市として、基金を使い2021年度から未就学児の均等割り全額免除を実施すべきと考えますが見解を伺います。

?2022年度からの実施
また、2022年度からは、国が半額軽減を行う方針なので、本市が未就学時の全額免除をしてもかかる予算は約2700万円あまりです。2022年度からの実施を本市は決断すべきと考えますが答弁を求めます。
●残念な答弁です。全国知事会や全国市長会は、未就学児にとどまらない対象拡大や、地方負担分の財源確保について国に強く求めています。子育て支援にも逆行する子どもの均等割り軽減に本市はいち早く取り組むべきなのに、その取り組みが弱いことは問題です。
(3)高校生の医療費完全無料化   (健康部長)
次に、高校生の医療費完全無料化について伺います。 
?昨年6月議会で、新型コロナウイルスの拡大による経済への影響が本市に大きな影響を及ぼすことを考慮し、段階的に実施するとしてまず、高校生の医療費無料化は入院費に限定し今年4月から実施する旨を述べています。
しかし、太田市はコロナ禍で大変な子育て世帯を応援するとして、今年4月から高校生までの入院・通院を含めた医療費無料化を行うと公言し、新年度予算に盛り込みました。さらに、明石も高校生までの医療費完全無料化の実施を進めようとしています。
このように医療費の拡大を決断する自治体があるのに、先伸ばしすることは許されません。ただちに入院の償還払いでなく通院も含めて窓口負担なしの高校生の医療費完全無料化を実施すべきと思いますが、見解を伺います。

?段階的実施についての質問は割愛させていただきます。
●最後に市長に質問します
コロナ禍で財政が厳しいといいますが、地方自治体の財源不足分を補う地方創生臨時交付金などで手当されていることを市長も認めています。
財政が厳しいのは、大型公共事業を同時多発的に推し進めて、そのしわ寄せが、他の施策に影響しているからではないですか。
市長は子育てを応援すると公言し、高校生までの医療費無料化は皆さんとの約束といいました。市長、本当にやる気があるのですか。お答えください。

●市長は、コロナ禍で市民の生活が大変な中でも、敬老祝い金を一機に削り、2022年度からのがん検診の有料化など市民サービス削減に大ナタを振るう一方で、スーパーシティや新道の駅など大型開発事業は推進しています。
高校生の医療費完全無料化の実施時期をうやむやにすべきではありません。市長の公約です。市民にしっかり説明すべきです。先送りすることは絶対許されません。
早期の実施を求めて私の質問を終わります。



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