トップページへ 前のページへ 目次ページへ
議員団紹介 長谷川薫 議員

新清掃工場・危険溶融炉の選定を市が中止!(赤城根・8月25日号)【2010/9/10】

安全性・経済性ともに試されずみのストーカー炉を選定

 二十三日に開かれた市民経済常任委員会で市当局(清掃施設建設準備室)は、下増田町に二〇一四年の稼働をめざして建設を計画している新清掃工場の焼却炉の焼却方式(型)を、「新清掃工場整備検討委員会専門部会では、慎重に検討した結果、現在稼働中の六供清掃工場と同じ方式のストーカー炉を選定した」と報告しました。

溶融炉は安全性でも経済性でも問題ありと判断
 
 市当局は、一日に四百二十トンのゴミを焼却する新清掃工場の焼却炉の型式を選定するための専門部会を昨年の十二月に立ち上げ、今年の七月六日まで四名の専門家による検討委員会を5回開催してきました。
 専門部会では@従来のストーカー炉(焼却方式)A焼却+灰溶融方式Bガス化溶融方式の三通の方式を対象に選考してきました。
 日本共産党市議団は静岡市・成田市・尼崎市などが運運転している溶融炉の現地調査や焼却炉の専門家を招いた学習会など通じて、溶融炉の危険性や不経済性を繰り返し議会で指摘してきました。長谷川薫議員は、「溶融炉は、コークスなどの助燃材をごみと一緒に二千度の高温で溶鉱炉のようにごみを溶かし、溶融した灰はスラグ化(急速に冷やして粒状に固め)し、道路の敷石などに再利用する処理方式。全国で事故が多発している。建設費用も運転費用も多額となり、溶融スラグの安全性も問題で、市場の需要も不安定。溶融炉をやめて、安全性が試されているストーカー炉を選定すべき」と議会質問で強調してきました。
 また、「検討委員会は、国の動向や本市の諸条件を勘案し、総合的な評価を行なった結果、ストーカー炉(焼却方式)を選定すべきと判断しました。最終判断は市長が行ないますが、ガス化溶融炉は断念したと言えます」と述べています。

一か所に統合せず、六供や大胡清掃工場を延命して複数工場体制の維持を!

 伊勢崎市に隣接し前橋市の最東端に位置する下増田町の建設場所は、市民のごみ持ち込みが不便になり、市民サービスが大幅に後退する。   
一日に約四百台のゴミ回収車が今より長距離を運行するのでCO2(二酸化炭素)の排出量が増えて環境が悪化し、下増田町周辺での交通事故多発が懸念されます。
 長谷川議員は「約二百億円もの建設費がかかり、いったん竣工すれば今後約三十年も市民の利用となるだけに、一箇所統合で良いのかどうか市民の意見を十分聞くべきです。伊勢崎市民からは建設場所の変更を求める陳情書が高木市長に提出されています」。また「多くの市民はごみの分別や有価物のリサイクルなどに日々積極的に協力してごみ減量の努力を尽くしています。処理能力や建設場所についても市民参加で慎重に検討を進めるべきです」と強調しています。

旧ウォーク館(千代田町)を美術館に転用・整備すると決定

 前橋市は美術館のない唯一の県庁所在地です。長年にわたって市民から美術館建設の要望が市に寄せられてきました。日本共産党市議団も、豪華な美術館建設や高額の絵画の購入などは行なわず、市が収蔵している美術品を鑑賞したり、著名な画家の企画展開催や市民ギャラリー機能を持つコンパクトな美術館の早期建設を要望してきました。
 前橋市は昨年から学識経験者などによる美術館基本構想検討委員会を立ち上げ検討を重ねてきましたが、このほど数年前に約10億円で前橋市が購入した西武デパート(現在は元気21)に隣接する旧ウォーク館を市立美術館として整備することを決定しました。 
 同館3階には、すでに映画館「シネマ前橋」が営業を開始し、内外の名画が上映されています。市は、防火施設や空調設備の整備を今後速やかに行なうとともに、美術品を安全に展示できるよう建物のリフォームを行い、2013年までのオープンをめざしています。長谷川議員は「敷島公園や共愛学園跡地のような閑静な場所への建設を願う市民の要望もありますが、普段着で気軽に親しめる『町なか美術館』も一つの考え方ではないでしょうか。周辺が飲食店街であるだけに、夜の客引きなどはやめもらうよう関係当局と連携し、夜も安心して歩けて、芸術の香りが漂う町並みにしてほしいと思います」と話しています。

ページのトップへ