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議員団紹介 長谷川薫 議員

放射能の被爆から子どもたち守れ!(赤城根・2011年7月10日号)【2011/7/6】

内部被爆は軽視できない

 福島原発事故によって飛散したセシウムなどの放射性物質の汚染が200キロも離れている前橋市内でも測定されています。一時期、市内のホウレンソウやカキナが出荷停止になり、牧草の利用が制限されました。六供町の水道局水質浄化センタの下水汚泥にも高濃度のセシウム汚染が明らかになりました。「子どもたちの放射線被爆が心配」という相談が長谷川薫議員に多数寄せられています。今どのような対策が必要なのか、同議員に聞きました。

見えない放射能を見えるようにするのが行政の責務
 
 目に見えない、匂いも味もしない、痛くもかゆくもない、私たちの五感では感じ取ることができない放射線の被曝による健康障害は、多くの市民には差し迫った危険性を自覚できません。しかし成長期の子どもたちは放射線被爆の影響を受けやすいと指摘されています。だからこそ国や自治体が、子ども達が長時間過ごす保育園の庭や公園、小・中学校の校庭等の放射線量や、食品や水に含まれている放射能物質を詳細に測定し、見えない放射能を見えるようにすることが必要です。そうしてこそ市民への放射能防護対策が具体化します。

やっと前橋市が12台の放射能測定器を購入決める
 
 日本共産党市議団は市当局に全保育所や幼稚園・小中学校に放射能を測定できるサーベイメーターを配備して毎日測定して対応することを求めましたが、それには答えず市はやっと最近になって12台を購入を決め、放射線量の測定を開始しました。しかし、父母が願うきめ細かな測定にはなっていません。またプールの水や給食の食材を一部外部の検査機関に委託して検査をしていますが検査機器能力が十分ではなくの測定限界があり、結果はすべて「不検出」となっています。
 文部科学省は子どもの年間被爆線量の合計を1ミリシーベルト以下にしたいとしていますが、前橋市内でも、外部被爆(放射線にさらされる)と内部被爆(ほこりや食品とともに体内に吸収する)の合計が、1ミリシーベルトを超えることも十分想定されます。

微量でも危険な放射能
 
 子どもたちが呼吸とともに肺から吸い込んだり、母乳や食べ物とともに消化管から取り込んだ放射性物質の微粒子は体内で何回も繰り返し長時間放射線を出し続けます。したがって、たとえ微量でも将来ガンを発症したり遺伝的影響を与えるのです。国と自治体は十分な測定もせずに「安全」を強調することはやめるべきです。福島原発事故で放出された膨大な量の放射性物質の危険性を私たちも絶対に軽視せず、行政に最善の対応を求めていかなければなりません。

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