トップページへ 前のページへ 目次ページへ
議員団紹介 長谷川薫 議員

放射能汚染牛肉が県内で流通・販売(赤城根・2011年7月24日号)【2011/7/20】

放射能に汚染された食品が販売されないよう厳重なチェックを!
 汚染された稲わらを餌に

 福島県の畜産農家が福島第一原発事故による放射性セシウムに汚染された稲わらを、事故後も牛のえさに使っていた問題で、福島県が浅川町の畜産農家に立ち入り検査を行ったところ、最大で1キロ当たり9万7000ベクレルの放射性セシウムが餌にしていた麦わらから検出されました。これは水分を含んだ状態に換算すると国の暫定基準の73倍にあたる高濃度汚染でした。わらは福島第一原発からおよそ80キロも離れた白河市の水田で刈り取られたもので、避難の対象地域にはなっていませんでした。相馬市の農家は、宮城県内の業者から購入したわらも使用しており、このわらも基準値を超えていました。

群馬県を含む37都道府県に流通・前橋市内の飲食店も販売 

 この放射性セシウムに汚染された福島県産の牛が出荷された問題で、牛の流通先は少なくとも群馬県も含む37都道府県に上ることが十七日、関係自治体の調査などから分かりました。郡山、喜多方、相馬3市の農家計5戸が出荷した84頭については、東京都によると、84頭のうち都内に流通した1頭の肉から、暫定規制値(1キログラムあたり500ベクレル)を超える同2300ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表。さらに、浅川町から都の食肉処理場に流通した牛1頭の肉からも規制値を超える同680ベクレルの放射性セシウムを検出。一部は消費されたとみられることも判明しました。
 これまでに汚染の可能性のある浅川町の42頭のうち、79・4キロが大田・桐生・館林の3市の小売店で販売されたほか、桐生の食肉卸業者2店から納品された24・3キロが前橋市内の飲食店で販売されていたことが群馬県や市の調査で判明しました。賞味期間が5月下旬であることから、消費者が購入し飲食店で提供された牛肉はすでに食べられたものとみられます。(店名は公表されていません。)
 福島県は農家への立ち入り調査が終わる18日まで、県内の肉用牛農家に牛の出荷と移動を自粛するよう要請しています。政府の原子力災害対策本部は19日に対応を協議し、同日中に福島県内の肉用牛の出荷停止を福島県に指示する方針です。

市は食品の放射能汚染・安全チェックの強化を
 
 
 長谷川薫議員「6月議会でも放射能の汚染された食品が流通しないように抽出調査などを市独自で実施すべきと求めました。しかし、当局は『出荷元の自治体で検査されているので汚染された食品は市内に流通していない』と断言し、市独自の放射能検査の実施を拒否しました。しかし、今回の事態を見れば、市民の健康を守るため県と連携して汚染が懸念される野菜や魚介類など食品の汚染状況をしっかり確認する検査が必要です。市当局に求めます」と話しています。

ページのトップへ