いのちの証を見極める・ハンセン病市民学会(ひさ子通信5/18)【2014/5/22】5月10・11日の両日「第10回ハンセン病市民学会in草津」が総会と交流集会を開きました。市民学会は療養所入所者と市民がハンセン病問題の真相究明と差別や偏見の克服、社会復帰の実現をめざして2005年に設立されました。 今回は「いのちの証を見極める」をテーマに、シンポジウムや分科会を開催。 13年前の5月11日 強制隔離は違憲判決 ハンセン病患者を国は終生全国13か所の療養所に強制的に隔離しました。 2001年に熊本地裁でハンセン病患者の強制隔離政策を違憲とする判決が下され原告側が勝訴し、国に賠償を命じました。 重監房資料館の意義 昭和13年から昭和22年まで、電気もない暗闇とマイナス20度にもなる極寒の重監房(懲罰施設)に93人が非人道的に収監され、23人が寒さと飢えで獄死。この重監房を復元する運動に取り組み、4月30日、栗生楽泉園に重監房資料館が開館しました。 納骨堂を残すことはなぜ大切なのか 市民学会開会中、ハンセン病国家賠償訴訟の中心的役割をはたしてきた、神美知宏さん、谺雄二さんの相次ぐ訃報が届いた。 谺さんは「いのちの証」として納骨堂に実名で刻印することを提起した。 差別や偏見から家族を守るため本名を捨てペンネームや園名で生きてきた。人権侵害に抗い十分すぎるほど闘いつづけてきた。さらに実名を刻むことは重い提起。人権の砦として、そこで闘い抜いた人たちから私たちが学ぶ場として重監房、納骨堂、療養所を残していく意義があるのです。 |