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議員団紹介 小林久子 議員

2014年9月議会総務常任委員会 ?収納行政?防災?新市建設計画の上電新駅設置?前橋駅北口立体駐車場整備計画?デマンドス 【2014/10/1】

総務常任委員会質疑    2014.9.17            小林久子

1、収納行政
?最初に前橋市の昨年度の市税及び国保税の差押え件数をお聞きします。

●前橋市は2012年度の国保税の1年以上滞納世帯が5447世帯で加入世帯の1割が滞納しています。そのうち差し押さえ件数は4286件という多さです
所得200万円以下の世帯が国保加入世帯の77%を占めるなど低所得者が多くいながら、国保財政の構造的な問題があり高い国保税となっています。市税と重複している人もいますが、滞納者の多くが低所得世帯であると言えます。
そういう中で本市は全国の自治体と比べても国保の差押え件数がダントツの多さです。2011年度の大阪府全体の国保の差押え件数、4290件とほぼおなじ。3月は京都府とほぼ同じと申し上げましたが、栃木県長野県が4000件から5000件ですから前橋1市で県レベルの差押え件数を行っていると言えます。県全体合わせても1000件から2000件という県も多い。これらと比較しても、本市の差押え件数は異常に多い。


?差押え実施の基準
納税者の担税力を十分に把握したうえで、生活困窮を起こさないように実施していると言いますが、それぞれみんな生活の事情は違っても、家や車を持てばローンを組んだり、事業をしていれば、融資を受けたりと、国税、消費税など、も皆払うべきものを抱えているわけです。私的な債務については税を優先する立場から考慮されません。公共料金や家賃の滞納もあるかも知れないという中で、差押えで、口座に残り10数万円で生活しろと言われても無理です。ほかの負債も含め総合的に見て、担税力を判断しなければなりません。
機械的に差し押さえられては、生活が破たんすることは明らかです。差押えに当たって、税金以外の債務もふくめどの様な基準、判断をしているのか伺います。  

●滞納が膨らんで生活困窮に陥らないように、早期差押えで、対応すると言いますが、あくまで自主納付を基本とすべきです。市民を驚かせて、呼びつけるといやり方は間違っています。税は市県民税だけではありません。
国税当局の統計でも、新規滞納発生に占める消費税滞納の発生割合は50%前後という高さです。零細になればなるほど消費税を価格に転嫁できず納税資金が捻出できないなど、中小業者は重税に苦しんでいます。また、融資制度を受け金融機関からの借入金の返済を行っている業者も多く、売掛金を差し押さえられたら廃業の危機になりかねません。
市税だけきれいにすればいい、これでは、市民を追い詰めるだけです。


(ア)預金差押え
本市では預金債権の差押え件数が90%を超える(市税のみ)異常な多さです。3月の委員会で、預金口座の差押え禁止財産の確認についてお聞きしたところ、いろんな財産調査をし担税力を十分把握したうえで預金等の差押えを行っている。差押え禁止財産は差し押さえないと意思統一している。と答弁しましたが、8月4日に市は児童手当の預金口座を差押えたことが明らかになりました。
この口座はここ数年は児童手当のみの入金で、子どもの給食費や学費など子どものために使っていたものです。この口座を全額押えた。市民の抗議に対して、担当者は「預金を差し押さえたものだ」と答えたということです。これは事実ですか。
    
   (イ)検討した結果、児童手当と判断ができたので、対処しますと連絡が入ったそうです。
    最初は児童手当と分からず差し押さえたということですか。それとも児童手当も預金口座に入れば預金債権なので差し押さえてもかまわないとの認識なのですか。前橋市の収納課の認識がこれだと問題ですが。いかがか。

    ●わからず差し押さえたというのでは差押え禁止財産かどうかの調査が不十分であったということになります。しかも、入金は児童手当だけですから、鳥取県が児童手当が入金された預金を差し押さえた処分と同じです。
    

   (ウ)たまたま市民が気付いて、申し出たから差押えを解除しましたけど。市民が気付かなければそのまま解除しなかったのではないか。このようなことが恒常的に行われているとしたら違法な差押えを行っていたということで大問題です。

   鳥取県が預金口座に振り込まれた児童手当の差押えは違法との広島高裁の判決が出されたことを3月の委員会で私は取り上げましたが、課長は答弁で、
最高裁の判例を是認したうえで、たまたま預金財産の中に禁止財産である児童手当があったので還付しなさいという個別例外事例的な判決と答弁しました。
 
前橋市は最高裁判例をたてに、これまで、銀行口座に振り込まれれば、差し押さえ禁止財産ではなくなり、預金として、差し押さえを行ってきたのではないか。この件を通して明らかになったことは、市がそういう疑いをかけられても仕方ないということです。お認めになりますか。そうであるなら今までの収納行政を改めて改めていただかなければなりません。

(キ)今後の対応ですが、確認させていただきたいが、本市においても預金口座でも児童手当など差押え禁止財産ということが判明したときは差押えを解除し返還するということでいいですね。


?執行停止とその実施基準
(ア)滞納処分の執行停止の判断と 平成25年度の執行停止や不能欠損となった件数をお答えください。

●大阪市では、2011年度の国保滞納が13万世帯と加入世帯の約四分の一と多いですが、差押え件数は819件です。この理由として6000件を超える滞納処分の停止を行っています。停止には、無財産、生活保護とともに、生活困窮も含んでいます。さらに法定減免に加え市独自の3割減免、申請減免も3割減を対象とするなど困窮する低所得世帯への制度を活用し、差し押さえ件数を低く抑えています。
 低所得世帯、生活困窮世帯に対する自治体の課税、収税の在り方が問われています。

総務省が今年1月に、「滞納処分によって、その生活を著しく窮迫する恐れがあるときはその執行を停止することができるとされていることを踏まえ、各地方団体においては滞納者の個別具体的な実情を十分に把握した上で、適正な執行に努めていただきたい」との通知を出しています。


●大阪市では、財産がない、滞納処分によって生活を著しく窮迫させる場合、差し押さえによって、生活保護の適用を受けなければ生活を維持できないほどの状態になる恐れがある場合執行を停止できると、一歩踏み込んで、生活困窮での滞納処分の停止をしています。


(イ)生活保護者への税徴収と執行停止
保護を受ける前に国保などの滞納があった場合の、生活保護受給者に対して、納付書を送りつけて、納付を促すことが行われています。
滞納者が自分から進んで納付しようとするものは良しとして、これを拡大解釈してあたかも税の徴収ができるように行っています。
厚労省も、滞納処分の停止の要件等に該当するため、速やかに滞納処分の執行停止をすべきと回答しています。本市も生活保護者は即執行停止すべきです。見解を。
 

?納税相談の対応
(ア)収納課に納税相談をしても、一切聞き入れてもらえない、1年で完納するように迫られ、こんな分納額では少なすぎると多額の分納額を提示される。遅れようものなら、厳しく攻め立てられ、差し押さえると脅かされる。市民に対してあくまで自主納付を求める立場での対応が求められるのに、このような職員の強権的な対応て゛は生活の窮状を相談することもできません。
こうしたなかで、分納額は生活困窮に陥らない分納額になっているのか。また、分納の件数は何件になるのかお聞きします。

(イ)そう言いますが、滞納は市税だけではない場合が考えられます。昨日の建水委でも水道料や市営住宅家賃滞納の縮減策について質問がありましたが、電気ガス水道などの公共料金、家賃などの滞納はないのか。これらを考慮せず市税のみを完納するための高い分納計画が示され、そのしわ寄せが、生活を苦しめています。滞納者の経済状態や生活状況を丸ごととらえず、それぞれの所管で完納を迫られても、ますます生活に窮するだけで、払いきれないことになりかねません。それぞれの所管が連絡を取り、必要な情報は伝え、その情報をもとに判断をすることが必要です。答弁を。

○分納額は最低生活の維持、生業の維持が最低限守られる額に。


?不動産の任意売却
市税を滞納した市民のその不動産を差し押さえる。滞納税の完納するまで、差し押さえは解除されず、任意売却しようとしても市は応じない。結局裁判所による強制競売となって、安い価格で売りたたかれ借金は解消されない。
不動産を失い、自己破産をしてもなお滞納した市税は全額残り、完納するまでずっと追い続けられる。日給月給で給与に変動があっても一定の金額を迫られ、遅れると約束破ったと今度は給与の差押え。これでは低所得者はどこまで行っても救われません。
 公売にしなければならないと規定があり法に基づき厳格に行う、任意売却はしないということですが、任意売却すれば、滞納者の負債を減らすことができ、滞納者の生活再建という立場で対応することが必要ではないか。


?延滞金の差押えの考え方
  市税の本税をやっと返済し終わってほっとするまもなく、延滞金の返済を迫られ、延滞金を差し押さえたりすることもある。本税を完納した人に対して、さらに延滞金を差し押さえるなどということは止めるべき。生活状態が改善した人ならともかく、多くは生活状況が改善していない状況が続いている。延滞金の減免も状況におおじて認めるべきと考えますがいかがか。
 

2、防災
?危機管理室の体制整備
全国各地で相次ぐ異常気象などによる災害が続発し、広島での8月20日未明に起きた極地的豪雨による土砂災害が発生し、死者72人行方不明2人の大惨事に。多くの方が家を流され、避難生活を余儀なくされています。本市でも2月の観測史上最大の73センチの積雪を記録し、農家のハウスの倒壊、家屋の倒壊、交通マヒなど市民の生活に多大な影響を及ぼしました。
警報発表時の警戒本部や対策本部の設置基準や初動体制について見直しを図ったようですが、作年の本部設置件数は何件ありましたか。また、危機管理体制の強化をはかってきたが災害の発生及び警戒時の情報収集、職員の参集体制などについてはどう取り組んできたのか。

?今後の監視体制強化の必要性について
長岡市を市議団は視察をしてきましたが、中越大震災、大雪、豪雨被害など毎年の要に発生する災害経験を生かし、災害対策本部機能の強化をはかりました。
職員体制を強化し、原子力安全対策室も設置し、災害時は5班のローテーション体制を組み職員が対応できるようにしています。
また、河川や道路などの定点カメラの映像(290か所)が大型ディスプレイで表示され、
災害時に速やかに災害情報を把握整理し、迅速かつ的確な災害対応を行うための意思決定や支持を行うことの重要性を考えると、大型ディスプレイで最新の気象情報やリアルタイムでの道路河川情報を見ることができることは大変重要であると思いました。
本市においては、危機管理室の体制強化を図ってきたところでありますが、さらに今後は災害時の情報を映像等で確認するなど監視警戒態勢の強化が必要と思いますがいかがか。


3、新市建設計画の上電新駅設置
?これまでの取り組みの状況
新市建設計画の事業に位置付けられながら、新駅の設置は難しいとの市の方針が、この間地域審議会で説明をされましたが、新市建設計画に位置付けられた事業というのは大変重いものがあります。この10年間どの様な取り組みをしてきたのか、きちんと市民に説明をすべきではないか。

?新駅設置について、市民は必要と考えるのかどうなのか、住民意識調査を実施し、その結果を見てから判断することが必要ではないか。

?今年度で新市建設計画の期間が終了するが、今後の方針はどうするのか。市民にどう説明するのか。


4、前橋駅北口立体駐車場整備計画
?エキータ駐車場の実態調査
駅の利便性向上と駅利用促進を図るために立体駐車場整備に向けての方針が示されました。しかし前橋駅の1日平均の乗車数はデータによると平成4年の13481人をピークに減少傾向となっております。平成26年は10107人と1万人を突破しました。
今まで平面駐車場として利用をずっと図ってきたのに、エキータの店舗から立駐を要望する陳情がでて、アンケート調査を実施し、【配布数11670人回収数3509人】
立駐を望む声が多いということで、突然立体駐車場整備方針が示されました。
市は、市民の声を反映することはよいとは思いますが、果たしてどれだけの潜在的な需要が見こめるのか、周辺の民間駐車場への影響など、未知数で立駐を作れば駅の利用が増えるだろうという安易な短絡的な考えに思える。
 エキータのテナントから立駐の嘆願書が出されたことが要因と考えられるが、エキータは331台で2時間まで無料、それ以降は1時間200円、1日700円で駐車場収入を得てはいるわけですから、果たしてエキータ利用客への影響がどうなのか実態を調査したのか伺います。

?プロポーザル方式の選定
民間の会社はエキータに入った店舗もそうですが、もうからない、採算があわなければ撤退してしまいます。
駐車規模129を300以上に増やすこと、料金は時間貸し、1日貸し、月極めの3体系で、周辺駐車場の平均額以下という設定で、業用定期借地契約で賃貸料、固定資産税、都市計画税が入るとしていますが、保守点検や管理運営など利益を出そうとすれば安かろう、悪かろうになりかねない。また、最悪、契約期間中の撤退などということになりかねない。どう対応するのか。


?駅前のグランドデザインについてもっと総合に考える必要があるのではないか。
 北口駅前広場の整備、エキータの集客、北口駐車場とそれぞれの統一的な考えなくバラバラな感じを受けます。
駅の利便性向上や鉄道利用促進という大きな目的があるのですから、駅校内や駅前も含めた整備について、もっと総合的に考えていくべきではないか。立体駐車場は時期尚早と考えますが見解を伺います。


5、デマンドバス
(ア)ドアツードア方式へ
大胡・宮城、粕川の3地区内を電話で呼び出し、200円の定額で利用できるバス停方式のふるさとバスが平成19年1月から本格運行して、8年が経過しました。
利用者から便利に利用していますという声をお聞きしています。ふるさとバスで外出することで、かかりつけの医者を利用したり、あいのやま温泉に行ったり、便利に使っているとの利用者の声をお聞きしています。一方で、わずか200メートル余りのバス停まで歩くのが大変などの声も聴いています。

?まず、ふるさとバスの利用者数の推移と利用実態をお聞きしたいと思います。
利用者数は増えているのか。またどんな目的でみなさんが利用しているのか乗降
者数の多い停留所などから利用実態等がわかりましたらお願いします。

?利用者の年代層がわかりましたらお願いします。

?利用者の実情をできるだけ反映し、停留所の数は定期的に見直しを図ってきましたが、バス停の設置数の推移の状況をお聞きします。

?ドアツードア方式の採用について
乗車人数も120人前後、客がある程度固定化してきている状況があります。 このような中で、今後ですが、この形態を継続していくのか、見直しが必要なのか、つぎの段階を考えてもいいのではないでしょうか。
市民からの要望が多いのは、停留所方式でなく、ドアツードア方式です。富士見地域でもこの要望は高いと聞いています。現在車体はワンボックスですが、車体をタクシー車両にかえれば、乗り降りも楽です。

?全市デマンドの社会実験を地域を変えて行う計画ですが、今後ふるさとバスと全市デマンドとのすみわけ整合性は今後どう図っていくのか



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