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議員団紹介 近藤よしえ 議員

自然エネルギーで町おこしの葛巻町(岩手県)を視察【2012/2/28】

 日本共産党前橋市議団は一月十六日〜一八日まで葛巻町(岩手県)の自然エネルギーをはじめ二戸市(岩手県)のまちづくり、八戸市(青森県)の中心市街地活性化など先進地を視察しました。

 原子力発電から自然エネルギーへ転換できないかと注目されている町、葛巻に視察に行きました。一月十六・十七日に東北新幹線で青森に向かい盛岡駅を過ぎて次の駅「いわて沼宮内駅」を降りて車で山道を四〇分、真っ白な銀世界の中に風力発電機が風を切る山間のまち葛巻町に到着。
 同町は葛巻牛乳で有名な酪農の町でありと広大な土地の八六%が山林の林業の町です。事の始まりは、二〇年以上前に袖山高原に産業廃棄物処理業者の進出が計画され、ミルクと山ぶどうの町はイメージダウンになると町民の大半は受け入れに反対。これをきっかけに「葛巻町に自然を守れ」を合言葉に「クリーンエネルギーを導入することで町のイメージアップを図ろう」という役場と町民の理想への挑戦が始まったのです。最初に袖山高原に高さ五〇メートルの風車が三基その後一二基新設され、十五基の風車を回して発電した電力を東北電力に売電し、同町の約二千九百世帯を上回る約一万六千世帯分の電力を賄っているのです。くずまき牧場には葛巻町の畜産開発公社が運営する乳牛千頭分の糞尿と生ごみをメタン発酵させてバイオガスを発電し、同牧場内部で利用しています。豊かな森林を利用して廃棄分の木材を有効活用する木質ペレットを開発してペレットストーブの燃料にし、同町の関連宿泊施設やワイン工場で稼動しています。ペレットは近年は需要が増えて生産量が増加しています。他にも地熱発電の家、中学校の庭に太陽光発電の設置など、町そのものが自然エネルギーの展示場となっています。過疎の町に観光や視察に年間五〇万人が訪れていることに驚くばかりです。自然エネルギーは安全安心、産業振興で町を元気にし、住民の意識を変える優れた施策であると確信を持ちました。

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