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議員団紹介 近藤よしえ 議員

粕川町中之沢地区の土砂堆積等の問題ついて(市民経済委員会10月24日)【2013/10/24】

 粕川町中之沢地区に出現している残土の野積み堆積問題について伺います。この問題は第3回定例会・決算委員会でも質問がありました。茨城や栃木など県外ナンバーの大型ダンプカーが土砂を山盛りに積んで、真夜中に運搬し、民間の土地に仮置き場と称して大量に積み上げています。広大な3か所の敷地を満杯にし、さらに4か所目を山林を伐採して残土置き場として準備しています。事態はますます深刻になっていると考えます。周辺住民の不安や改善を求める声も広がっています。
中之沢地区は赤城山南麓の北東の山林地帯で豊かな自然環境に恵まれたところです。中之沢美術館や芸術村など自然環境を愛し、創作活動する芸術家の方々が移住したり別荘として活用もしています。近くには、サンデン工場やキャンパック工場で豊富な地下水のくみ上げを行っています。
野積み堆積されている場所は第2南面道路ドイツ村を東に道路沿いに走ると龍願寺がありその相向かいの南側に巨大な土砂の山が出現します。高さは10メートルはある巨大な土砂の堆積の山からは、先日の台風26号の影響か水が川のようなり、第2南面道路に流れ落ちていました。そこからさらに東側に、2か所目の残土の広大な山が出現します。粕川シクラメン団地の近くですが南側から市道を北に向かって上ると巨大な山が迫ってくるようです。さらに、南に下って国道353号赤城南面千本桜方面に向かうと蛇行したカーブをおり始める道路南側に窪地となっている場所に中之沢病院跡があり、敷地いっぱいに残土が敷き詰められ、高さは15メートルぐらいに積みあがっているかと思われます。隣に1級河川粕川が流れ、昭和22年の台風で人命を落とす大災害の教訓から、土石流防止のため砂防ダムが何か所も設置されているところです。
近隣の千葉県や埼玉県などでも土砂の堆積が問題になっています。産廃を混ぜて捨てる不法行為や故意でなくとも有害物質が混入される場合などによる土壌汚染の問題。山林が伐採され自然環境が破壊される問題、水源涵養機能や水源の汚染問題。大雨など土砂が崩落する災害などの問題が起きています。
これらの、深刻な被害を最小限にとどめ、抜本的な対策を行うと同時に、これ以上の残土の持ち込みを規制すべきとの立場から質問します。
1、中之沢地区に出現している建設残土と思われる3か所の山について本市として、どのような実態把握をしているのか、この間の経緯、面積など3か所それぞれ伺います。

2、それぞれの土地の3か所を合計すると24000uという膨大な面積であり、目測でも10メートル以上は山積みしたのではないかと思われます。中之沢病院跡地には今年7月16日から運び込まれたということですが、10トンダンプ1日40台としても約3000台分3万トンが搬入され、積み上げられたことになるのです。これほどの残土が、埼玉などの首都圏から道路網の整備によって便利になり運ばれてきたわけです。
トラックが通過する県道三夜沢・国定停車場線の宮城地区苗ケ島地内を通るわけですが、真夜中の2時から3時4時5時と朝方にかけて1日40台、50台と土砂を満杯にして通っていく、残土搬入に伴う振動や騒音、粉塵なども大きな問題となっています。
同じく中之沢地区シクラメン団地近くの残土堆積場の北側に隣接している場所に4か所目になる残土置き場になる可能性のある山林が伐採されています。山林の伐採は保安林は規制が厳しいのですが該当地の自由林は1ヘクタール以上が許可対象ということで規制がかからないとことです。近くには中之沢第2浄水場もあります。この場所についてはどのように実態把握されているのでしょうか、面積はどのくらいあるのでしょうか。

3、千葉県や埼玉県などで問題になっているのは産廃を混ぜて捨てる不法行為や故意でなくとも有害物質が混入する場合などによる、土壌汚染の問題。山林が伐採され自然環境が破壊される問題、水源涵養機能や水源の汚染問題。大雨など土砂が崩落するなどの問題が起きています。中之沢地区にたいする市の認識について伺います。

4、群馬県では10月1日から土砂条例を施行して規制にのりだしていますが、現在野積み堆積されている3か所および4か所目についての条例に基づく対策はどのようになるのか伺います。

5、他の自治体の対策と本市の対策強化の考えについて伺います。
県の条例だけでは、規制できないものを市の条例で規制すべきと考えます。群馬県内で独自の土砂条例の制定したのは5自治体です。2002年桐生市、2003年板倉町、邑楽町、2010年藤岡市、そして2013年の今年高崎市。
これらの自治体では、条例制定により、事業計画の事前把握により、周辺住民への周知、土砂の崩落を防止が可能になる、残土の有害物質検査による土壌汚染や水質汚染の防止、条例自治体への残土搬入計画の減少などの効果が期待できるとのことです。本市でも条例制定に向け準備段階と伺っていますが、どのような内容を検討しているのでしょうか。条例制定によって現在ある3か所の堆積の山は規制できるのかどうか、さらに、4か所目の残土置き場が準備されている場所ついて規制できるのかどうかも合わせて伺います。

6、環境部長にお伺いします。
いろいろと伺ってきましたが、必要性や効果等については十分認識しておられることがわかりました。問題は緊急性です。すでに様々な問題が懸念される4か所目の土砂堆積が行われようとしています。県から廃棄物対策法の権限移譲を受けた時から龍顔寺の南の土砂の堆積については監視対象になっていた。2009年当時から4年経過しています。現在の3か所についても県と連携して崩落対策などをしっかりと行ってほしいと思いますがいかがでしょうか。そして、残土などを規制する条例をただちに制定すべきです。現在の3か所についても県と連携して崩落防止対策をすべきと考えますがそれぞれお答えください。

結論
残土を規制する国の法律がなく、民地であるために行政の手が及ばない問題が事態を遅らせたことは返すがえすも残念です。今年は台風が多く異常気象により豪雨や突風などの災害も前橋では赤城南麓地域に集中していました。土砂が崩落しなかったことだけは不幸中の幸いです。しかし、いつ崩落するかもわかりませんのでぜひよろしくおねがいします。



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