わたくしは、日本共産党前橋市議団を代表し、「令和6年度前橋市一般会計予算に対する附帯決議」に反対の立場から討論を行います。
反対の理由の第一は、中学校給食費の完全無償化、小学校給食費の負担軽減にかかる政策については、小川市長、山本前市長ともに市長選挙の公約に掲げたものであり、さらに市長は教育委員会と関係部局の調整を経て、効果検証や財政状況も見極めた上で、住民の期待に応えるために市立中学校の給食費完全無償化を含む予算議案を提出したものであり、附帯決議は必要ないと考えるからです。
本議会の、本会議で財務部長は、六供温水プールや宮城幼稚園の廃止、福祉作業所の統合による経費縮減も見込み、中学校給食費無償化の財源を確保した旨、説明もされております。定額減税による市税収入の減少は懸念されていましたが、地方特例交付金により減収分は補填されることについても説明されております。
教育次長も、無償化の効果として、保護者は給食費の負担がなくなることでその分を子どもの新たな学び、様々な活動、進学準備などの費用に充てることができるようになり、子どもたちの可能性は広がると考えを述べました。さらに既存事業の全庁的見直し、効果検証の結果も踏まえ関係部局と連携し完全無償化の実現に向けて取り組む旨の答弁がありました。
これら関係部局における調整は、前市長のもとで進められた成果を継承するものでもあります。
2023年第4回定例会12月7日の総括質問において、会派まえばし令明の議員による学校給食費完全無償化の実現可能性に関する質問に対し、山本前市長は、給食費無償化について「自治体間の差異がないような、国の制度であるべきだとは思いますけれども、取りあえず本市としてそこを目指していく、そこに向かっての財源はきちんと担保できる、それに対しての取組を既に始めつつあるということです。」と答弁しました。さらに前市長は、同年12月31日付のブログで「いよいよ2024年前橋は給食費・保育料の無償化に取り組みます。」とし、「それらの財源は昨日まで語ってきた様々なコスト削減やデジタルによる浮いた財源そして資産の売却などによってすでに組み立てが終わっています。」と述べています。
更にこの間の市議会でも、こども・子育て支援、ヤングケアラー支援の推進を求める質問はさまざまな議員が積み重ねられてきました。
本市議会は、2023年第4回定例会において、12月15日に「学校給食費の無償化を求める意見書」を全員一致で採択し、国に対し給食費無償化のための十分な財政措置を求めました。これらの議会の対応、質問の積み重ねの上で、市当局が判断し義務教育の中で最も負担が重い給食費無償化を進める決断をしたものです。
よって、附帯決議の指摘は当たらず認めることはできません。
反対の理由の第2は、地方自治における二元代表制の原則の観点からも、附帯決議の内容には問題があるからです。
そもそも我が国の地方自治は、憲法93条第2項で市長と議員を直接選挙で選ぶ二元代表制を採用しています。市長は執行機関の代表として住民を代表し、議会は市政のチェック役、議決機関として住民を代表し、両者が対等な立場で議論することにより、均衡と抑制がはかられ、よって健全な市政運営が実現できるのであります。
広範な市民の声を反映し、地方自治の本旨に資する市政運営を実現するためには、市長と議会の対等な緊張関係を維持し、均衡と抑制をはかる、二元代表制の徹底こそが健全な市政運営には求められるのであり、認めることはできません。
反対の理由の第3は、附帯決議の提出者である、会派まえばし令明の皆さんは、代表質問、総括質問、教育福祉常任委員会でも給食費無償化を進める立場で質問し、無償化の大切さを答弁で理解し予算に賛成されているのに、なぜ改めて附帯決議を出したのかの意図が理解できません。
提出者による提出理由の説明、質疑への答弁を聞いていても、なぜ附帯決議を出したのか、意図が理解できませんでした。
休憩をはさんで、まえばし令明が文言修正をしましたが、そもそも「中学校給食費完全無償化の実施のみならず」の表現は、本議会で賛成したにも関わらず、提出過程にも問題ありというように表現されていることは認めることができません。また調整という文言を議論に変えても、抜本的な修正ではなく、附帯決議は認められないので、反対いたします。
以上申し述べまして、日本共産党前橋市議団を代表しての「令和6年度前橋市一般会計予算に対する附帯決議」に対する反対討論を終わります。