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1、はじめに臨江閣の指定管理と文化財保護の課題について質問します。
(1)まずは、焼損事故の原因と再発防止についてです。
①4月23日、臨江閣2Fの廊下で、ドラマ撮影に使用する照明機材の発熱による毀損事故が発生しました。撮影は4月21日から23日にかけて行われる予定でした。22日の夜は、照明のスイッチを切り忘れてビニールシートに置かれたままでした。23日早朝、撮影準備のため外部電源に照明のコードを差し込んだところ、床に置かれた照明機材が高熱を発し、木造の廊下をやけ焦がしました。火災報知器によりスイッチの切り忘れに気づいたそうです。
それでは映像を写します。本件毀損箇所の写真です。照明機材の発した高熱で日の丸状に焼けこげています。一部は炭化し、コゲの端にはビニールシートの繊維が残り、危うく火災を起こしかねなかった当時の状況を物語っています。映像を終わります。
6月下旬から修繕をし、指定管理者とも再発防止策を策定していくとのことです。高熱を発する照明機材の利用制限だけでなく、企画書の提出、持ち込み機材の種類や管理、撮影スケジュール、撮影時の立ち会いなど明確なルールが必要です。そこで、再発防止ルールの策定について、本市の見解を伺います。
【提言】徹底的に原因を究明し、再発防止に取り組むよう求めます。
②ドラマや映画などの大型撮影の依頼は、前橋フィルムコミッションを通して誘致されると伺っています。本件撮影も、前橋フィルムコミッション、文化財保護課、指定管理者、撮影事業者による事前協議が行われました。再発防止策の協議にあたり、フィルムコミッションへの再発防止策の徹底、情報共有も必要と考えますが、いかがでしょうか。
【指摘】撮影誘致を優先し文化財保護が後回しになることがないよう、ルールの遵守と徹底が共有されるよう強く求めます。
③ドラマ撮影期間中、照明は現地に置いたままでした。照明のコードは、撮影準備の際にすぐに外部電源に繋げるよう、臨江閣2階のガラス窓の傍から垂らしたまま、杜撰な管理でした。照明機材の放置を禁止する規定はありません。プロカメラマンの方からは「照明機材は高熱を発するため、三脚を含めて撮影後は回収を求める自治体もあり、少なくとも照明の本体だけは回収が必要」と伺いました。臨江閣を適切に管理するため、ルールを明確にし、撮影利用の具体的な対応策が必要と考えますが、いかがでしょうか。
【提言】文化財の保存を最優先に、撮影ルールの明確化、厳格化をしていただくよう強く求めます。
(2)次に、貸館について伺います。
臨江閣は、大河ドラマの舞台になって以降、メディアへの露出の機会が増え、貸館も大幅に増えています。例えば、ドラマのための大規模撮影や団体利用の全館貸し切りで見学ができない日も増え、見学ができる範囲が制限される日も少なくありません。一般来館者の見学を妨げない改善が必要です。
そのため、全館貸し切りできる日数は制限し、一般来館者を優先するよう改善すべきです。今後の対応について見解を伺います。
【反論】大規模な貸館で一般来館者の見学や市民の貸館利用が優先されるよう改善を求めます。夜間は、酒食を伴う宴会も可能であり、重いテーブルの持ち込みなどで床を痛めないかと危惧する声も寄せられています。貸館のルールについても、しっかり検証し、改善を強く求めます。
(3)次に市民ボランティアとの連携について伺います。
休日に臨江閣に行くと、ボランティアガイドの方々が「案内しましょうか」と笑顔で迎えてくれます。ボランティア団体による、独自の取り組みもされています。
画像を映します。ボランティア団体が、こどもの日に行った、鯉のぼりを作る企画の様子です。折り紙で鱗を作り、貼り付けて力を合わせて作った鯉のぼりです。こどもたち、保護者の方から喜んでいただけたと伺いました。映像を終わります。
今までもボランティアと文化財保護課が連携し、臨江閣の魅力が発信されてきました。いま指定管理に移行し、今までのような協力関係が作れるのか心配の声も寄せられています。こうした声に向き合い、ボランティア団体と連携し施設運営に活かすことが必要と考えますが、見解を伺います。
【指摘】ボランティアの意見を聞く十分な時間が必要という声も寄せられています。本市としても、ボランティアの方々の声を受け止めるよう求めます。
(4)次に指定管理の問題点と対策について伺います。
本市は、臨江閣と前橋公園の管理を、4月から児童遊園・ルナパークの指定管理者であったオリエンタル群馬を代表者とする共同事業体、メイドインマエバシコンソーシアムを指定管理者として一括指定しました。指定管理者のもとで、前橋公園も臨江閣も商業施設化の計画が進んでいます。
①教育次長に伺います。
党市議団は、臨江閣が収益施設化し、重要文化財としての慎重な管理が後回しにされかねないため、指定管理への移行に反対しました。臨江閣内ではすでに5月に店舗がオープンし、6月にカフェの開設を計画しています。臨江閣が指定管理者の利益が優先される施設になることは問題です。臨江閣の公共性、文化財として保存する観点に立ち、大切な文化財を守る本市の責任が問われていると思いますが、いかがでしょうか?
【反論】毀損事故の総括をしっかり行い、文化財保護の管理を最優先すべきです。本来、臨江閣は指定管理せず、文化財保護課の管理のもとで適切に管理運営し、歴史的建築物に精通した職員を育て、利活用につなげるべきです。
②次に、建設部長に質問します。
臨江閣の毀損事件は、撮影事業者の都合が最優先にされ文化財の保護が後回しにされた結果起きた事故です。更に指定管理者は、前橋公園内の野外ステージがある緑の散策エリアにもカフェやヨガスタジオを設置する計画を進めています。事業者の利益を最優先にし、公園の公共的役割が後回しにされ、臨江閣のような問題が起きないよう、本市と指定管理者がしっかり総括し、ルールを明確にすべきと考えますがいかがでしょうか。
【反論】答弁をいただきましたが、本市も指定管理者も、しっかり総括するよう求めます。
②前橋公園は、住民の憩いの場として、また災害時の避難場所として、重要な公共的な役割があります。指定管理移行後も住民利益を最優先の管理が求められます。東京都渋谷区の北谷公園は、公園で45日間もビアガーデンが開かれ、イベントも年間77回も行われるなど公園が収益施設化しました。指定管理者の営利活動のために、市民が公園から締め出されるようなことはあってはなりません。そのための厳しい指導・評価が必要と考えます。前橋市として、公平性、公共性をどう確保していくのでしょうか。伺います。
【反論】只今の答弁では、新たな収益施設の設置を制限することはできません。そもそも公園は市民共有の財産です。市民の大切な前橋公園に、収益施設が次々に設置され、都市公園としての公共的役割が果たせなくなれば問題です。臨江閣の毀損事故という重大問題がしっかり総括されないまま、営利活動が次々に実施されることは問題です。
【まとめ】党市議団は、市民ニーズに沿った臨江閣の利活用を否定するものではありません。しかし、営利を優先し、価値を損ねる使い方は認められません。人類共有の財産である文化財の保存及び未来への継承の観点に立ち、臨江閣は本市直営に戻し文化財保護に取り組むよう強く求めます。
2、次に、前橋テルサの存続について質問します。
(1)まずは住民要望についてです。
前橋テルサの利活用に関するサウンディング調査は、現在も追加ヒアリングが続いています。7月ごろに結果公表をしたいということです。解体のみでない慎重な検討をまず評価します。6月5日に市民団体「前橋テルサの存続を求める会」が、「前橋テルサの解体方針を見直し市民参加による検討を求める署名」787筆を提出しました。副市長、産業経済部長も出席し、参加した方は「私たちの声をしっかり聞いてくれた」とお話しされていました。テルサが閉館し、中心街では客足と売上が減ったお店も少なくなく、存続と早期の再開を望む切実な要望が懇談でも寄せられました。こうした市民の願いを受け止め、既存建物を活用し、地域の街づくりや活性化、住民サービス向上に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
【提言】存続を願う市民の要望をぜひ受け止めて、検討されるよう求めます。
(2)最後に、住民参加について質問します。
党市議団は、4月にテルサを視察しました。ホールや会議室はすぐに使えるよう適切に管理されていました。プールや地下のエネルギー関連施設の老朽化など、課題も確認できました。市民団体の方々も「市民とともにテルサの現況を把握する調査もし、市民の声を聞く機会を作ってもらいたい」という要望が寄せられました。施設調査のための現地説明会を実施するなど、市民参加で考える機会を作ることが必要と考えますが、いかがでしょうか。
【提言】市民の意見を聞いていただきたいと思います。中心市街地全体の活性化の観点からも、市民の文化活動や健康福祉の増進を支える観点からもテルサの存在は大きな意義があります。千代田町の再開発への過大な投資を見直して、財政的に予想される改修費用20億円こそ、費用対効果の成果は十分に見込めます。商店街の方々も、誘客のため様々な努力を重ねています。ぜひこうした地域の方々の背中を押し、テルサの存続を願う市民の願いに応えるよう強く求めて、私からの全ての質問を終わります。