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日本共産党前橋市議会議員団

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議会報告
REPORT

2025年9月9日 総括質問  近藤好枝 議員

1、千代田町中心拠点地区再開発の問題点と事業計画の見直しについて

本事業は、現時点でようやく総事業費、資金計画、基本設計の図面、事業スケジュールが公表され、今後前橋市対して11月末をめどに組合設立許可申請を提出し、本市が許可決定する予定が3月末ごろです。事業規模、資金計画が示されたいまこそ、許可申請の前に市民にしっかりと説明責任を果たすべきと考え質問します。

(1)莫大な税金の投入(都市計画部長)

再開発とは、土地・建物の資産をビル床・権利床に変え、残りのビル床・保留床を売却して、事業費を賄う仕組みです。したがって、開発利益はビルの市場価格から原価の差額で最大の利益を目指すことになります。ところが、本市の再開発は、470億円の総事業費の内、4分の3は国・市の税金を投入する計画です。前橋市の負担は事業費の半分強の250億円です。組合施工の場合、全国では国や自治体の補助金はわずかで賄います。本市は保留床の内、図書館・学校・地下駐車場は市が参加組合員としてほとんど買い戻すことになり、権利者以外に売られる保留床は共同住宅とオフィスで、事実上の公共事業に等しく、なぜ、莫大な税金を投入する再開発事業にしたのか、再開発の意味がどこにあるのでしょうか。しかも、民間事業という名のもとに、デベロッパーに開発を委ねたために組合設立という重要な時期まで、総事業費や資金計画などの十分な情報開示をせず、透明性が確保されないまま進められてきました。また、今後行われる詳細設計で総事業費がさらに膨らむ可能性もあり、そのつけはまた、本市の税金投入に頼ることになると考えますが見解を伺います。

答弁

資金計画につきましては、現在の市の負担は事業当初から想定されていたものではなく全国的な物価高騰人件費などにより再開発は準備組合が主体となり検討を進めてきた。今後の事業費は現在の資金計画を前提として計画している。

反論

全国では、民間主導再開発の補助金が占める割合は約2割で実施されています。本市の資金計画では、前橋市が事業費の半分以上を投入することで事業を成り立たせています。いかにこの事業が税金に頼った異常な開発計画であるかが明らかであります。したがってこの事業は、デベロッパーのための不動産事業になっているのではないかと危惧します。

 

(2)公共の福祉と共愛学園の義務教育学校(都市計画部長)

施設の設置計画ではジンズのオフィス、スズランの商業施設、図書館、マンションとなっています。たとえば、本市は私立共愛学園の義務教育学校を建設するために、保留床を48億円で買い戻し、その建物を無償貸与する計画です。しかし、48億円という莫大な税金を使うなら、本市の子どもの圧倒的多くが通う公立小中学校の建て替え更新、補修などの教育予算を優先すべきです。元気プラザ21に設置している大学には年間約1300万円で賃貸しながら義務教育学校には、無償で貸与することにも疑問です。小中学生の良好な教育環境の観点からも、中心街は夕方からお酒を提供する飲食店も多く、客引きも問題になっていますので適切とはいえません。オフィス・図書館・マンションも含めてこれらを総合的に検討すると、該当する施設の位置づけは都市計画法の公共の福祉に寄与する再開発であるのか市民の望む施設の位置づけになっているのか市民を挙げて検討が必要と考えます見解を伺います。

答弁

学校については公募によって選定された、教育環境子育て世代合理性がある。私学であっても公共の福祉に貢献する。

反論

民間の再開発という名で、私立学校に手厚い支援をすることに市民から疑問の声が上がっています。中心街にどのような施設を位置づけるのか、市民参加で検討された施設ではありません。オフィス、図書館、マンション建設が中心街に必要な施設なのか、市民の望むものなのか、市民に決定権がないまま進められてきた事業であり、再検討が必要です。

 

(3)本市の権限とチェック機能(都市計画部長)

現在、地権者の合意を取り付けた上で、組合設立申請に向けて取り組んでいますが、この許可申請には地権者の3分の2、対象敷地面積の3分の2の同意が前提です。対象地権者34者のうち本市は敷地面積の3分の1を持ち、スズランと本市だけで3分の2以上7割を占めていますのでこの点でも要件をクリヤーできます。一方、組合設立許可権限は中核市である前橋市にあります。申請する当事者である地主・権利者の前橋市が許可権限を持つ前橋市に申請することになります。本市のチェック機能は働きません。どのように、公平性・透明性を確保するのか見解を伺います。

答弁

再開発各許認可権限市場、組合設立事業認可、都市再開発法に基づく、法令に基づく厳正かつ客観性を確保する、市行政の責任を果たしながら進める。

反論

ある地権者の方は事業協力者であるデベロッパーの方が来て、「この事業は決定事項ですから、疑問を持っていても同意してもらいます」と、言われたとおっしゃっていました。

十分な審査を行ったとしても、地権者の一部が反対しても本市が推進している事業ですので、本市の同意があれば容易に進む事業となっているので、チェック機能は働きません。

 

(4)中心街活性化と周辺地域の活性化

答弁①都市計画部長

先日再開発地域の地権者及び借家人の方々、および、周辺の商店を訪問しました。小規模な地権者である商店の方々はこれからどうなるのか不安で仕方がないと口々におっしゃっていました。「再開発ビルに入りたいけれど、権利床は少ないので保留床を買い足すととても、高くて入れない。維持管理費もかかる。ビルに入ったらお客さんが来てくれるのかも心配で、転出することにした」と、結果として小規模地権者はすべて撤退することになります。地元の商店が生き残れない再開発でいいのでしょうか。中心街周辺の商店の多くの方々はテルサが閉鎖して閑散としたと語っていました。このような状況で中心街の活性化ができるのか見解を伺います。

答弁

新たな施設が整備地域の利便性が図られ、新たな来街者の増加が期待されます。

反論

前橋市のような小さい都市では 1か所だけを集中して再開発したところで、周辺地域の経済活性化をむしろ奪い衰退していく可能性があります。たとえば、全国では富山市の都心再開発に隣接する商店街などが問題となっています。また、青森市のアウガ―も市財政を注ぎ込んでもなお閑散としており苦しんでいます。

答弁②産業経済部長

市内にある中心街以外の35以上ある商店街の内の再開発地域は極、極一部です。市民の声では中心街に年に1回もいかない。街中にわざわざ行かないという意見や統計もあります。ある商店主は「一生懸命頑張っているのに街中との落差がありすぎる」と、おっしゃっていました。歴史ある商店や飲食店など、市内各所にありながら、中心街だからと言ってほんの一部に莫大な税金をかけることに対して、商店の方々や市民の方々の理解が得られるでしょうか。そもそも、街づくりは人々が集い暮らしを営むということであり、箱物先にありきではなく、人と人のつながり,絆を作ることがまず一番です。そこに街の活性化が生まれるのではないかと考えますが見解を伺います。

答弁

地域が活性化しにぎわいを創出するためには、個性を出し営業を継続できることが大事。店舗改修費補助を実施している。中心市街地もちろん周辺の地域も大事と考えている。

反論

18年前にリニューアルした元気プラザ21は産業と経済の活性化の観点からも十分な調査検討がされましたが、今回の大規模開発では、十分な調査研究検討がされていません。再開発ビルさえ建てれば町が活性化するわけではありません。ビルの中に人が入ってしまえば、街中に人がにぎわう声も音も聞こえず、むしろ閑散とするのではないでしょうか。ある商店では日頃から買い物客や近所の人が集まって井戸端会議に花を咲かせ、楽しく語り合う貴重な交流の場となっています。ハード事業先にありきではなく、ソフト面での施策こそ重要です。

 

(5)市民への情報公開と市民合意(市長)

住民を主体にした街づくりでなければ、仮に事業実施しても失敗するのではないでしょうか。今回公開した資金計画では本市の税金を約250億円投入し財政の硬直化を招く重大な事業でありますので、本市が直ちに実施すべきは、全世帯を対象に事業の是非を問うことが必要です。市民に対してこの事業の街づくりの目的と役割、事業計画、資金計画、財政見通しを情報公開すること、および市民への説明責任を果たすことです。8月に中心街でオープンハウスを実施しただけで、市民の多くは、知らないあるいはよくわからないのが実態です。説明会を市内各所で実施して市民の意見を十分聞いて、市民参加で事業の見直し再検討すべきではないかと考えますが見解を。

答弁

中心市街地再開発については前回も、30年以上の課題になっている。議会や市民の皆さんと健闘して進めてきた。議会にも説明してきた。建設費の高騰概要がまとまったので市民の皆さん市の主催ではなく準備組合、広報前橋広報経済界、商店街市内全域に広く周知した。事業規模も高く市民の関心も高い、事業進捗を見ながら市民の皆さんと議会の皆さんと一緒に今後も進めていきます。

まとめ

今、この時点での本市の行政姿勢が大きく問われています。このまま突き進むのでは、将来に大きな禍根を残します。デベロッパーの描くスケジュール通り進めることはやめるべきです。市民が望む街中の施設や整備計画、財政支出について市民意見を十分聞き、反映していただくことを強く求めます。

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