私は、日本共産党前橋市議団を代表して、議案第95号~第98号、第102号から第104号、以上7議案に対する反対討論を行います。
討論に先立ち一言申し上げます。
小川市長が一昨日の記者会見で謝罪した問題は、社会的、道義的にも、市民や市職員、関係者の方々の信頼を大きく裏切るものです。小川市長は、しっかりと説明責任を果たすとともに、市行政のトップとしての自らの出処進退を早急に明らかにすることを求めるものです。
最初に、議案第95号 令和6年度前橋市国民健康保険特別会計決算認定についてです。
国民健康保険は、自営業者、フリーランス、年金生活者、非正規雇用の労働者などが加入し、本市では、所得200万円以下の世帯が7割を占め、法定軽減の対象世帯も約6割と、低所得世帯が多くを占めています。
2018年に政府は、それまで市町村が運営していた国保の都道府県化を強行しました。また、保険料の統一化に向けて自治体の独自支援は制限され、住民負担がさらに増えています。国保料及び国保税の値上げは2024年度、677自治体、2025年度は本市も含め559自治体に及び、値上げ自治体は全国の8割に及びます。
国保加入者の負担はもう限界です。全国知事会や市長会も、国に対し、子どもの均等割りの対象年齢や軽減割合の拡充とともに、国庫負担の増額を要望し続けています。本市も、国庫負担の抜本的増額を国に強く求めるべきです。
2024年12月から、紙の保険証の新規発行が停止され、マイナ保険証への一本化が強行されました。これに伴い国保税滞納者に発行されていた短期保険証も廃止され、滞納した人が医療費10割負担により医療を受ける機会が奪われかねない事態ともなっています。
また、本市独自の減免制度がありながら適用がわずかにとどまっています。市は国保会計への法定外の繰り入れを決断し、窓口一部負担金の減免や、前年度所得5割減収による申請減免を3割減収まで拡充するとともに、対象者の利用を積極的に促し困窮する世帯を滞納に陥らせないよう、あらゆる支援を強めるべきです。
次に、議案第96号 令和6年度前橋市後期高齢者医療特別会計決算認定についてです。
後期高齢者医療制度は、国民を年齢で区切り、75歳以上の高齢者を別枠の医療保険に囲い込み、負担増と差別医療を押しつけるものです。2008年度の制度導入以来、8回にわたる保険料値上げが行われ、24・25年度の保険料値上げは年間平均6千円を超え、高齢者の生活を圧迫する重大な要因となっています。2022年10月から窓口2割負担の導入による急激な負担増を回避する軽減措置を行っていましたが、今年9月30日で終了し負担が増大します。さらに「現役並み所得者」の3割負担の範囲を拡大する方針の具体化も検討されています。物価高騰や年金支給額の実質引き下げで高齢者の家計が苦しい中、病気にかかりやすく、治療に時間もかかる高齢者の窓口負担や保険料の値上げは、高齢者の命と健康を脅かすものであり、本議案を認めることはできません。
次に、議案第97号 令和6年度前橋市競輪特別会計決算認定についてです。
公営ギャンブルのオンライン化が進み、売り上げの8から9割をインターネット投票が占め、競輪の昨年全国売り上げは5年前の約2倍に急増しています。オンライン購入は、時間や場所を選ばずアクセスでき、ギャンブル依存症に陥りやすい懸念があると指摘されています。医療や相談現場で、若者からの相談が増加し、また、金銭をかけている感覚が乏しいため、短時間に多額の借金を抱えるケースが問題となっています。
政府も、オンラインカジノによる違法賭博の規制強化などを盛り込んだ改正ギャンブル等依存症対策基本法を今年9月に施行します。インターネット投票におけるアクセス制限や、依存症対策強化、民間団体とも連携した相談、支援を強めざるを得ない状況になっています。ギャンブル依存症は、アルコールや薬物依存症と同じ精神疾患に分類されており、回復には本人も家族も多くの苦痛と困難を伴います。本市も、指定管理事業者が車券売り上げアップを狙い、手段を選ばずファミリー層までを狙ったイベントを開催し、集客を図ろうとしていることを認めることはできません。子どもまでターゲットにして射幸心をあおり、依存症予備軍や依存症に苦しむ人をさらに増やす競輪事業から本市は撤退すべきです。
次に、議案第98号 令和6年度前橋市介護保険特別会計決算認定についてです。
高齢者の生活がますます苦しくなる中、本市第9期介護保険事業計画で介護保険料引き上げを実施したことを認めることはできません。2000年の制度開始時の基準額は月額2792円でしたが第9期では6450円と2.3倍にも膨れ上がっています。介護保険料の負担が重くなる一方受けられるサービスは限られ、老老介護、介護離職、介護疲れによる介護殺人も後を絶ちません。「保険あって介護なし」がますます深刻化し介護保険制度の根幹が揺らいでいます。
さらに、訪問介護サービスの基本報酬引き下げに加え、物価高騰や、燃油の高騰が追い打ちをかけ、小規模事業所の経営が悪化し倒産・撤退が相次いでいます。介護人材不足も深刻です。訪問介護の基本報酬引上げを国に求めるとともに、本市独自の介護事業所への支援を行うべきです。介護保険料・利用料の負担増に跳ね返らせることなく、介護職員の処遇改善、介護報酬の引上げ、事業継続支援などを行うには、現在、25%の国庫負担を増やすことを政府に強く求めるべきです。合わせて、低所得者への保険料・利用料の本市独自減免を実施し、必要な介護が受けられるように求めます。
次に、議案第102号 令和6年度前橋市産業立地推進事業特別会計決算認定についてです。
この間、一貫して資本力のある大企業誘致を目指して工業団地の造成が行われ、駒寄スマートIC産業団地造成事業、西善中内産業団地造成事業を継続して実施してきました。私たちは、中小企業振興策として、市内で頑張っている事業者の要求に応じ、産業団地を整備することを否定するものではありません。しかし、本市は、優良農地をつぶして資本力のある県外大企業などに、旧企業誘致条例、2016年から企業立地促進条例で各種莫大な助成金を出し優遇措置を講じ大企業を呼び込む施策を一貫して行ってきました。このような方針は、改めて見直すとともに、今物価高騰や資材高騰、従業員の賃上げや人材確保などで苦しむ地元中小企業にこそ手厚い支援をすべきです。労働者の県外流出を防ぎ、市内消費を拡大し、地域経済が発展する地域循環型の産業政策をめざすことが大切と考えます。
次に、議案第103号 令和6年度前橋市水道事業会計剰余金の処分及び決算認定、及び第104号 令和6年度前橋市下水道事業会計剰余金の処分及び決算認定についてです。
本市は2022年と2025年度の2回に分け水道料金を21%値上げし、来年度は下水道使用料25%引上げにより、総額15億4千万円もの市民負担を求めるものです。この連続値上げで市民にさらなる負担を押し付けることを認めることはできません。
老朽管路の更新、人口減少による料金収入減、維持管理コスト増加による多大な経費確保が課題となっており、全国で次々に上下水道料金の値上げが行われています。上下水道事業の目的は、安全かつ安定的な水道水の供給と衛生環境の保全という公共の福祉の増進にあります。水道は無くてはならない基礎的な社会インフラであり、自治体任せにせず国庫負担を大幅に増やし国の責任で支えるべきです。
本市は、一般会計からの繰り入れを継続するとともに、さらに増額し上下水道料金値上げを回避すべきです。とりわけ料金未納者に対する機械的な給水停止をやめるとともに、生活困窮者に対する水道使用料の減免をしっかり行い、市民の命とくらしを支えるべきです。
また、職員数が激減するなかで、安全な水を安定給水するためにも直営に戻し、技術の伝承や、災害時を想定した技術職員をしっかり確保することも急務であると考えます。
以上申し述べまして、7議案に対する反対討論を終わります。