教育福祉常任委員会における小林久子議員の質問を紹介します。
学校施設開放について(使用料徴収の問題)
介護保険(介護保険料の減免など)
生活保護行政(扶養照会の問題、ケースワーカーの配置、夏季加算の実施など)
公立保育所再整備基本方針(施設の維持管理や公立保育所の統廃合ストップなど)
部活動の地域展開(財政上の課題、保護者の負担、教育的意義の継承など)
1、学校施設開放について
前橋市は、学校施設を地域の団体に開放してきました。これまでは、利用要件を構成員の半数以上が利用する学校区域内に在住、在勤、在学している10人以上の団体として、使用料免除により実質、無償で貸し出していました。しかし、4月から、利用団体から使用料の徴収を始めようとしています。当局は、市内の利用団体約830団体のうち、減免とならない団体の数を約600団体と見込んでいます。市民にとって大きな負担となることが予想されます。
①まず、現在の学校施設の利用状況についてお聞きします。
②減免について伺います。
使用料免除となるのは、市の主催・共済事業、市内公共的団体の利用、市スポーツ少年団、部活動地域展開等に限定されていますが、これは問題です。
市内には、子どもから高齢者まで年代を超えて、交流を図りながら一緒に活動しているグループもあります。このような団体から、有料化に反対の声が上がっています。 同じ地区に住んでいながら市民を減免基準で振り分けることは問題です。減免についての考えを伺います。
③受益者負担
使用料の改正案を見ますと体育館は、空調設備無しが1時間200円、空調設備有りが1時間500円です。校庭は100円ですが、夜間は照明代含み1000円です。
2時間利用すると空調有の体育館で1000円、校庭は夜間2000円にもなります。週に1回の利用としても、それぞれ年間48000円、96000円にもなります。あまりにも重すぎる負担と言わざるをえません。
市は約1000万円の収入増を見込んでいますが、単純に600団体で割っても1団体、年間1万6600円の市民負担増です。市民にこのような負担を課すことに庁内で反対はなかったのでしょうか。重すぎる負担と思いますが、いかがですか。
2.介護保険
(1)介護保険条例の改正
①令和7年度の税制改正による給与所得控除の見直しの影響により、介護保険料の段階が変わる65歳以上の1号被保険者に対する特例が設けられますが、その改正の内容について伺います。
② 特例がなければ、課税から非課税になり、介護保険料の所得段階が1あるいは2ランク下がる人もいます。それがなぜ、前と同じランクで徴収されるのか、市民は納得できないと思います。この人たちへの救済を行うべきです。
一方非課税の人が課税となった場合は、特例で減免を行います。これ自体は良いことですが、一方は救済せず、一方は救済するというのでは整合性がありません。
この、影響額について伺います。
一方、介護保険料所得段階が下がり非課税となる人にもしっかり支援すべきなのに救済措置がありません。介護保険法では市町村が条例で保険料を減免できると明記しています。市民が税制改正の恩恵を受けられないのであれば、減免すべきです。介護保険の準備基金は、令和6年度末で約17億3670 万円ですので、この一部を取り崩して、市独自の負担軽減を行うこともできます。ぜひしっかりやってください。
③次期2027年度介護保険料への負担増問題について伺います。
現在の介護保険料の基準額は月6450円、年間77400円です。給与所得控除の見直しで、本来、介護保険料の所得段階が下る救済もされず、次期第10期介護保険事業計画ではさらに、保険料が上がるのでは市民はたまったものではありません。これ以上の保険料負担に市民は耐えられません。この点をどう考えるか伺います。
(2)介護保険料・利用料の減免について伺います。
本市の保険料滞納者数は1324人にもなります。保険料滞納者には制裁があり、利用料は3割負担の処分件数が24人、 財産差し押さえ処分も20人に及びます。このような低所得者は3割負担になれば介護を受けたくても受けられません。
高齢化が本市でも進む中、物価の高騰により、厳しい生活を余儀なくされている低所得の方に対し、保険料の負担軽減、介護サービス利用時の負担軽減を行い、市民の制度利用を保障することは市として当然の役割と考えます。
県内では、伊勢崎市は、生計が著しく困難な世帯への保険料3割、5割減免を実施しています。高崎市、伊勢崎市、沼田市などは利用料を払うと生活保護基準以下になる世帯に、低所得者への居宅介護サービス利用料1/2減免を独自に実施しています。本市も介護保険料、利用料の独自減免を行い、困窮者支援を強めるべきと考えますが見解を伺います。
(3)訪問介護事業所への支援
訪問介護事業所の4割が赤字経営の中で、2024年の訪問介護報酬の引き下げが行われ、物価高騰、人材不足、低賃金などの影響で、訪問介護事業所の多くが経営難に直面しています。事業所ゼロの自治体が全国で116町村、 1つしかない279町村に上り、高齢者が自宅で安心して生活できる環境が奪われています。 25年度の倒産は過去最高の176件。本市においても決して他人事ではないと思います。
①そこで市内訪問介護事業所数の過去3年間の推移を伺います。
②事業所数の大きな変動はないと言いますが、介護事業所の中には訪問介護部門を縮小・廃止している事業所も少なくありません。令和7年度に廃止した介護事業所の毎月の一覧が本市HPに掲載されていますが、毎月複数の事業者が廃止となり、その内、訪問介護事業所も毎月のように出ています。 訪問介護報酬引き下げによる本市への影響について、どのようにとらえているのか伺います。
③事業所への本市の支援拡充について
国は介護報酬を、新年度2.03%臨時改定します。これは評価しますが、一方、訪問介護報酬は引上げを求める声に応えず、引き下げたままなのは重大な問題です。本市として、事業所の安定経営、従事者の処遇改善、人材確保支援のため実効性ある支援の拡充が必要と考えますが、いかがでしょうか。
わが党は、保険料・利用料の負担増に跳ね返らせることなく、介護職員の処遇改善、介護報酬の増額、介護事業の継続支援などを行うため、現在公費と、保険料が50%ずつ で運営されている介護保険の国の負担を10%(1.3兆円)増やすことを求めています。これにより、国、都道府県、市町村と合わせて50%から60%に公費負担を引き上げることは、介護の再生を求める現場や利用者、有識者、団体などの一致した要求になっています。ぜひ国に声を上げていただきたいと思います。
3、生活保護行政
健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を保障するため、必要とするすべての人が利用できる、生活保護制度の拡充が求められています。
(1)生活保護制度
①移送費の実績(金額)と周知について
複数の病気の治療で定期的に通院している保護者の方は、長く歩くことができず、通院にタクシーを利用していますが、移送費についてはきちんと説明を受けておらず、請求をしていませんでした。制度を、知らない人や、遠慮して請求しない人もいます。生活保護の申請時に説明受けたとしても、忘れてしまうこともあり、改めて通院などの利用者に移送費が出ることをしっかり周知し、利用を促すことが必要と思いますが、いかがでしょうか。
②扶養照会
親族など30年以上連絡を取っていない、このような人にも、扶養照会をすることが前提となっているのでしょうか。音信不通で、長年連絡もしていない親族などに知られることが嫌で、生活保護を必要とする人が申請をためらう原因となります。このようなことで本人の保護を受ける権利を奪うことが無いよう、親族への不必要な扶養照会はやめるべきではないでしょうか。お答えください。
③夏季加算
近年の猛暑による熱中症の危険から利用者を守るためにはエアコンが欠かせません。ところが、電気代が上がるのをためらい、エアコンの使用を我慢している利用者が少なくありません。生活保護世帯は、熱中症リスクの高い高齢世帯や障害・傷病世帯が8割を超えており、夏の水光熱費を賄う夏季加算の創設が切実に求められます。 夏季加算の創設を国に求めるとともに、本市としても独自の支援を行うことが必要と考えますが、見解を伺います。
④ケースワーカーの適切な配置
かつては、本市でも、ケースワーカーが一人で100人以上を受け持つなどの過重負担がありました。これでは、個々の利用者に対し、訪問指導や、相談など、きめ細かな対応をすることができません。過重負担とならないように、職員の人数を増やし適切な配置を行い、待遇改善を図ることが必要と考えますがいかがでしょうか。
⑤保護利用者に対するマイナカード取得
紙の保険証を廃止し、マイナ保険証への切り替えなど、マイナンバーカードの取得への国の圧力が増していますが、生活保護利用者に対するマイナンバーカードの取得については、福祉課はどう対応しているのでしょうか。
生活保護者に対し、マイナンバーカードによる資格確認を原則とするような指導は行われていないか。取得は任意であるのに、本人の意思を無視するような扱いがあるとしたら問題です。お答えください。
(2)最高裁判決の追加給付
2013年から政府が強行した生活保護基準の引き下げは生存権の保障に反するとして、全国の生活保護利用者が国・自治体を訴えた裁判で、2025年6月27日最高裁は、国の措置を違法と判断し、原告勝訴という画期的判決を出しました。 ところが、厚労省は、原告への直接謝罪を拒み、被害の全額補償に背を向け一方的に専門委員会を立ち上げ、厚労省主導で裁判での議論を蒸し返し、再度の減額改定を行いました。原告弁護団はこれを不服とし、審査請求する方針を示しています。
①本市はこの追加支給分として3億1050万円が計上されています。しかし、本来保障されるべき額の半分でしかありませんが、もれなく速やかに支給されることが求められます。そこで、本市の支給対象となる人数、支給項目やスケジュール等についてお聞きします。
②すでに10年以上経過していますが、この間、保護が廃止となった世帯などもあるかと思います。それらの世帯への周知や、相談窓口の設置なども必要と考えますが、今後の対応について伺います。
4、公立保育所再整備基本方針
国は保育の、官から民への流れを加速化しています。公立保育所の運営費は一般財源化され、交付税に算定する措置がおこなわれています。民間保育所の運営費は国県の補助金が交付され、施設の建て替えにも国の補助金活用がありますが、公立は国の補助制度が無く、市単独の財源で賄わなければなりません。
2015年の子ども子育て支援制度により、公立保育所の民営化や統廃合がさらに強まっています。
本市も、この間公立保育所の民営化を進め、2015年9月公立保育所の在り方検討委員会を設置し、2023年2月に公立保育所の再整備基本方針で16の公立保育所を10~12に再編成する方針を出しました。
①公立保育所の施設の老朽化の現状
このような中で、公立保育所の施設を見ますと、築年数が古く老朽化が目立ちます。そこでまず、公立保育所の現在の施設の状況をお聞きします。
②施設の維持管理
再整備方針にはここでは触れませんが、多くが築40年以上経過しており
、現在の施設を長く使用していくための維持管理、長寿命化についてはどのように取り組んでいくのか伺います。
③公立保育所整備工事
新年度予算では、保育所整備事業として1億455万円が計上されています。内訳は新広瀬保育所の基本・実施設計1650万円、公立保育所整備工事8800万円などです。昨年と比べて事業費が多くなっていますが、国や県の補助は無く、市債と一般財源で実施することになります。そこで保育所整備工事の内容について伺います。
5、部活動の地域展開について
①財政支援
受け皿となる地域の団体不足や指導者確保の難しさとともに、財政上の問題があり地域移行が進んでいない自治体も全国ではまだ多くあります。
本市は現在約100の地域クラブが立ち上がっているようですが、地域クラブの立ち上げや指導者の確保へ向けた、市の支援、財政的な支援も含めてどのように行っているのか伺います。
②保護者負担の問題
多くの保護者が、地域移行により不安なこととして、送迎や金銭面の不安を挙げています。例えば、地域外の、活動クラブに通いたくても、親の送迎ができない家庭の子は通えません。また、指導者への指導料の保護者負担もあると聞きますが、特に財政的に困難な家庭は、参加をあきらめるケースも考えられます。
地域展開による、保護者負担の考え方について伺います。
③地域展開後の教育的意義の継承
部活はかつて多くの生徒が入っていたと記憶していますが、現在の部活の加入状況では、運動部は10年前に比べて、生徒数の減少、活動部数の減少に伴い、入部率も男子73%、女子59%に減少しています。
地域移行により、学校での部活動と違い、参加が自由になれば、積極的にクラブに参加せず、クラブ活動に関わらない生徒が多くならないかと心配です。
部活動は学校教育活動の一環として、体力や技能の向上、人間関係や社会性、自己実現など、子どもたちの学びや成長の機会として大きな役割を果たしてきたと考えます。こうした部活動の学校教育活動としての役割が、地域クラブ移行後はどうなっていくのか伺います。
また、人材育成、保険制度の整備、安定的な財政支援、制度設計などについては、国が主導し、具体的な支援体制を示すことが必要と考えます。ぜひ国にもしっかり声を上げていただきたいと思います。